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いくつかの新規事業を立ち上げてわかったこと

こんにちは。コクーの入江です。
2024年7月1日より弊社の第6期がはじまり、同時にデータサイエンス事業部AI事業部を立ち上げました!

私自身は前身会社から計算すると経営も16年目となり、いくつかの事業を立ち上げてきた中で、この機会に改めて新規事業について整理してみました。


新規事業のきっかけ

コクーの6つの事業について、立ち上げたきっかけを振り返ってみた。

ITインフラ

2008年に立ち上げたITインフラ事業。当時はIT業界全体が成長軌道に乗っていたので、この波に乗ろうと起業したが、すぐにリーマンショックが起き、ITのなんでも屋だと生き残れないと実感。そこでITインフラしかできないけど、インフラだったらどこにも負けないという強みをつくるためITインフラに特化した。

EXCEL女子

「ITエンジニアまでのスキルはいらないけど、事務よりはもう少しスキルある人いない?」という顧客からの声をきっかけに、"ITに強い事務の必要度"というアンケート調査を約400社に行った。

その結果、約7割がほしいという回答で、どんなスキルが欲しいかを聞いたら「Excel中級」という回答が67%だった。また働き手の女性200名に"女性がイキイキと働ける社会について"というアンケート調査を行ったところ、約8割の方が「手に職をつけて働きたいけどどうしたら良いかわからない」という回答だった。

”顧客と働き手のリアルな声”、市場にはなかった”ポジショニング”に加え、社会では女性活躍推進が始まってきたタイミングも相まって、”社会課題解決事業”として「EXCEL女子」を立ち上げた。

デジマ女子

EXCEL女子の顧客が広告代理店が多かったこともあり、広告運用やってほしいというリクエストが頻繁にあったことや、某外資系IT会社から自社MAツール導入後の活用に課題があることから協業しましょうというお声がけをいただいていた。

各ベンダーや広告代理店の人手不足問題はこれからより一層加速すると確信。また、社員の掛け算スキルとしてのキャリアパスの拡大にもつながるというシナジーでデジマ女子を始めた。

完全無料のRPA「マクロマン」

2018年ごろからRPAツールが世の中に注目されていたが、大手は既に活用を進めていた。そんな中、共通して言えたのが「便利だけど使えば使うだけコストが高くなる」というコストの課題と「計画通り進んでいない」という運用の課題だ。

運用課題においてはコクーの人財が「RPA女子」となって支援できるし、RPAツールのコスト課題については、ツール自体を自社開発して完全無料で提供するという形をとることができれば、ユニークネス(唯一無二)なビジネスモデルになると考え、それを実行するために事業を立ち上げた。

データサイエンス ーNew-

生産性を高めていくためのデータ分析やイノベーションの実現のためのデータ活用の重要性が年々高まってきている。データにおいては、「収集」→「可視化」→「分析」→「活用」という一連のプロセスがあるが、これがつながらないと価値発揮できないことは明白だ。

元々EXCEL女子事業内で「BI女子」サービスを行っている中で、この「収集」や「可視化」をExcelやVBA、BIなどを活用して支援してきたのだが、年々高まるデータ需要においては、その先の「分析」「活用」するためのデータ利活用がより重要となり、かつ人手不足になることも間違いない。

したがって私たちがやることは単純明快だ。BI女子の可視化の先のプロセスである分析の「データアナリスト」、利活用の「データサイエンティスト」の輩出である。この1年、外部からデータサイエンティストも招聘して育成プログラムを開発してきた。そうして機が熟した今、データサイエンス事業部を立ち上げた。

AI   ーNew-

生成AIが一気に広まった2023年2月、私たちはその翌月から「生成AI探求ラボ」を立ち上げ、「AI女子」サービスの検証を開始した。

既存顧客へのアンケートでは「セキュリティを理由に業務で生成AIを活用していない」が 90%だったのだが、たった半年後には割合が逆転した。

エンタープライズ企業は、AIプラットフォームをぞくぞくと導入。加速させるため社員の活用を試みているが浸透に苦戦。そこで「AI女子」が企業に常駐して伴走型でAIの活用支援やヘルプデスクなどをすることによって、ユーザの利活用促進に貢献できるとのことで、2023年12月に、エクサウィザーズ社と協業を開始。これらの課題を解決し、AI活用を加速するためにAI事業部が立ち上がった。

コクーのソリューションサービス

新規事業立ち上げの重要なポイント

振り返ってみて、新規事業を立ち上げる際に大事なポイントだと思うものをあげてみた。

●マーケット
良いビジネスモデルでも斜陽産業では中々成果を出すのが難しいように、どのマーケットの波に乗るかはとても重要である。そして、それもできるだけ大きな波に乗っていくのが良い。そして今だけではなく10年、30年後どうなっているか?からバックキャスティングすることも大切。大きな波が起こるということは社会的に重要なことの示唆でもある。

●ビジネスモデル
事業は社会貢献につながらないとダメ。私たちの場合、労働需給ギャップの解消におけるリスキリングを通じて労働移動をしていくという目的に貢献することを軸に置いているので、軸足はぶらさず新規事業の立ち上げをしている。

●顧客のペインやインサイトの解像度
打ち手は課題に依存するように、新規事業は顧客のペイン(課題)やインサイト(潜在的な課題や本音)の解像度の高さで決まると思う。チャレンジして失敗した事業も同じくらいあるが、それはこの解像度が粗かったのだと反省している。

●シンプルか
複雑なものをシンプルに。これ大事。

●自分たちの強みが活かせるか
自分たちのアセットを活かした具体的な打ち手を見出せるか。かつ他者には真似しづらいユニークネスポイントを見出せるか。

●社員に良い影響を与えられるか
勝ち筋を見つけたらそれを軸にして横展開していくことが、既存社員にとってもキャリアパスの拡大につながったり付加価値アップにつながっていく。私たちのような人財ビジネスにおいてはサービスを提供する社員にとって成長につながる事業を行っていくことも重要だ。

●ワクワクするビジョン
新規事業は、正解のない道をつくっていくことになるので、トライアンドエラーが繰り返される。そうした中でGRIT(やり切る)していくためには、「社員」「顧客」「ステークホルダー」「社会」の目線でワクワクできるビジョンを描けるかどうかだと思う。

●風を読む
風を読むとは少しカッコつけたが 、冗談ではなく重要だと考えている。再現性はないので説得力には欠けるが、長く事業をやっていると、ふとした時に「今かも?!」という風が吹く。それをチャンスだと思って行動できるかが大切だ。答えのない曖昧さの中で、答えを創りにいくのが挑戦の本質であり醍醐味である。

新規事業は何をもたらすのか

一言でまとめると、
「個と会社に成長をもたらし、顧客や社会に幸せをもたらす」
と考えている。

「なぜその事業をやるのか?」
「心から情熱的になれるか?」
「社員や顧客やステークホルダーや社会の幸せにつながるか?」

これらを明確にしセンスメイキング(腹落ち)させ、行動することができれば、成功や失敗に関わらず、個と会社に成長をもたらす。

そして顧客や社会に貢献できるイメージができない事業はやるべきではない。なぜならば他者貢献(利他の精神)がない事業は、長期的に見て必ず衰退するからだ。結果、誰も幸せになれない。

挑戦は、成長をもたらす
新しいキャリアパスや
新しい働きかたをもたらす。
結果、社員と会社に幸せをもたらす。

そして挑戦を通じて顧客や社会にとって貢献できる事業をやることが企業の使命であり、あるべき姿である。

日々、挑戦あるのみ!!


コクー第6期のテーマは「Blooming」です。

社員一人ひとりが圧倒的当事者意識を持って、挑戦し成長しながら、多様な花を咲かせてまいります!!

最後までお読みいただきありがとうございました!


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