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海外移住するなら読むべき、おすすめの本12冊一覧

こんにちは、アイルランド在住のつぐみです。

海外移住や留学した人、したい人におすすめの書籍一覧をまとめました。海外で仕事に生活に悩んでいる人、これから海外に行きたい人は参考にしてみてください。先人の知恵に、自分も何度も助けられました。


異文化間の問題を知る

① 異文化理解力

日本人とxx人、という2軸の考え方をしがちだった私に、立体的で多軸な視点をもたらしてくれた神の一冊。
新しい発見が多すぎて、読みながら目から鱗がポロポロポロポロ20個くらい落ち、感動すら覚えました。

個人的には、海外移住のため日本から離れる人には空港の税関で無料配布し、行きの飛行機で読む政府の方針としてもいいくらいの素晴らしい本です!


② 海外で成果を出す人は、異文化を言い訳にしない

上記の異文化理解力と矛盾する本かと思いきや、異文化を理解した上で、「何でもかんでも」異文化を言い訳にせず、きちんと問題解決を図ろうと提案している本。正しい問題設定の重要さがわかります。

特に心に響いたのが、現地に対して、「許可を得て、その国で働かせていただいている」という謙虚な気持ちを持つこと。
自社の成長や自国の発展ばかりでなく、その国や地域社会に貢献しようという気持ちが、海外移住には不可欠だと気付かされます。

著者自身や実際の駐在者たちのリアルすぎる体験を豊富にカバーしており、海外ステイ中に同じ悩みを抱えている場合の解決策のヒントになりそうな一冊。


海外でのキャリア構築

③ 日本人が海外で最高の仕事をする方法

どんな国で暮らしていても、文化が違っても人種が違っても、結局仕事は、人と人との付き合い。最後に強いのは人を信じられる人。

異文化に惑わされず、自分を開示すること、外国人としての強みを使うことなど紹介されており、日本人として海外で働く人のパフォーマンスをあげるために参考になる本です。


④ 外資系の流儀

海外で働くと言うよりは、外資系で働くことのメリットや、うまく立ち回る方法を説明している本。アップオアアウトなどの外資の厳しさを見て、怖いわ〜と思っていたが、外資にもいろいろあり、実際アメリカ企業ほど冷酷で柔軟な企業はないと思う。アイルランドは日本とアメリカの日本より。

ずいぶん昔に読んだ本なので、今、改めて見るとちょっと働きすぎ感があって昔ほどの学びはなさそう。本を読むタイミングも大切ですね。


⑤ 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」

ビジネスやリーダーシップにおける美意識の重要性を解説した本。美意識が創造性や革新性を引き出し、企業の競争力を高めるために不可欠であるとの思考は、海外で働いている時の方が感じられる。日本には機能性は高いが、美しくないものがたくさんある。

具体例として、デザイン思考やアートを取り入れた企業の成功事例を紹介し、美意識が直感や感性を磨くことで、複雑な問題解決やリーダーシップにおいても優位性をもたらすことを示している。自分の美意識を高めたくなる一冊。


英語の議論からは逃げられない

⑥ 英語独習法

多くの人が言うように、英語は身体能力の一種だ。知力ではなく、むしろ運動能力。頭が反応するのではなく、体が反応するようにトレーニングする必要がある。

ただし闇雲にスポーツでいう素振りをしても仕方ないように、英語学習のトレーニング中に意識すべきことが書かれている。それは「スキーマ」。

スキーマとは、知っていることが意識されない暗黙の意識。これを認知することが英語学習に不可欠と言っている。
日本語ネイティブは、日本語スキーマを確立しているので、話す際に意識しなくてもできることがたくさんある。

この日本語スキーマを、無意識に英語に当てはめていることを認識し、英語のスキーマの違いを探していく地道な作業が、英語力アップには必要。

認知科学上の成長とは、外界にあるすべての情報処理ができるようになることではなくて、むしろその逆。必要な情報だけ、注意が向くようにしてそれ以外の情報は無視できるようになること。

だから生まれた時は、完全にRとLを聞き分けられる赤ちゃんも、日本で育つとR L が次第に聞き取れなくなっていく。なぜなら注意を向ける必要がない音だから。

大人になってそれを再び聴こえるようにするには、RLが自分に必要であることをまず理解し、そしてその差異を意識的に認知する必要があるのだ。

たとえば日本人は、英語の消失やリエゾンがわかりづらい。言語化してその事実を認識すると、それが必要な情報であると脳が認識し始めるので、少しずつスキーマが溜まっていく。学習の道のりが長すぎて気が遠くなるけど、説得力が高い英語学習法解説本。


⑦ 逆転の交渉術

英語話者は議論が上手い。

英語という言語が曖昧さをあまり許容しない言語だし、学校の授業でもディベートやクリティカルシンキングを学ぶからだろう。また何を知っているかより、何を話せるかが評価されやすいことも理由だろう。

元FBIの交渉人であり、現在はビジネス交渉の専門家として活動している著者による交渉術の本がとても面白いし、役に立つ。この本では彼の経験を基に、交渉のスキルや戦術を具体的な例とともに解説。交渉における心理学的なアプローチを強調し、感情や共感を活用して相手の行動を誘導する。

傾聴が交渉の場だけではなく、通常のコミュニケーションにおいても大変重要であることが理解できる。相手に、自分が何をすべきか質問することが、非常に有効であることをこの本で知ったし、何度も役立った。相手自身も合意内容に納得できるし、相手に主導権を握らせる(と見せかける)事ができる。


自国や自分を知る

⑧ 英語で日本紹介ハンドブック

ベタだけど、日本のことは本当によく聞かれます。

侍って今もいるの? 着物っていつ着るの?
日本人の宗教って何? 納豆って何?
お勧めの観光地は?
イキガイ、カイゼン、カローシって何?

海外が好きであればあるほど、日本のことをあまり知らなかったりするのも事実。
出会う外国人に対して、自分が日本人代表であるかのように、日本文化や慣習を話してあげましょう!

⑨ インサイト

日本のことや自分の会社のことばかりではなく、あなた自身のことも話しましょう。

空気を読む文化のない国では特に、あなたの価値観を否定する文化もありません。あなたがどんなに変わった価値観を持っていても、へぇ、あなたはそうなんだ、と否定せずに受け入れてくれます。それが空気を読まない文化の良いところ。違っている前提のもと、人とコミュニケーションをする文化があります。

でもそれは、自分のことを話せないと、自分が空気になる可能性を孕んでいるということ。自分がどういう人でなぜこの国にいるのか、自分の価値観を話せる人は外国でも強いです。


相手国を知る

⑩ 他者の靴を履く

英国に住む著者が、混同されやすいエンパシーとシンパシーの違いの分析を通じて、意見の違う他者を理解し学ぶ方法を描いている。

エンパシ―もシンパシーも共感と翻訳されがちだが、エンパシ―は能力で、シンパシーは感情。

結論はエンパシーを適度に使うことで、価値観の違う相手を尊重できるということ。
しかし過度な共同性に陥るのは、自分を手放すことにつながるのでリスクを伴う。

自分の立場や主張は明らかにした上で、相手の尊重をする。そうしないと、相手に同調するだけになってしまうから。

他者の意見や立場を考えるのはもちろん大切ですが、それはあくまで自分主体が明確であるからこそできること。

それが、自分は自分のままで「他人の靴を履く」、との諺で表現されているわけで、自分がないまま他人の意見に流されるのはエンパシーを上手に利用しているとは言えない。

相手を知るカテゴリーなのに、結局自分を知る、に繋がってしまった…


⑪ 街道をゆく 愛蘭土紀行

観光地情報は地球の歩き方等のガイドブックがいいと思いますが、現地の人の文化や宗教などの背景を知りたければ、司馬遼太郎に任せましょう。彼の目を通して、異国の地が情景ありありと描写され、彼の感じるその土地の文化や価値観を説明してくれています。
アイルランド以外に行かれる方も、このシリーズはお勧め。


予想より長くなってしまった。
本好きだからいろいろ紹介しちゃったけど、移住前後って忙しいし、異文化理解力と英語独習法だけ読むのでいいかも。

本からの学びより、実体験からの学びの方が、何倍も痛く、何倍も嬉しいし。


リスク少なめの海外移住を目指す

⑫ 最小限のリスクで最大限の幸福を実現する海外移住

最後になりますが、宣伝です。自分も海外移住のための書籍を書いています。

海外移住の良い面だけではなく、悪い面も含めてリスクの低い海外移住をお勧めしている本です。良ければご覧ください!


本の内容に関するnoteはこちら。

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