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読書ログ:RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる
最近、あたりの本が多い。それもこの本が主張しているように、幅広い分野を読むことを意識しているからなのかも。
深く学ぶか、広く学ぶか
早期教育が不可欠だと巷で言われている。
しかし実は多くの大人が、早期専門特化するのがベストであると、金儲けのために言ってるだけ。
著者は、多くの成功者が寄り道をしながら、自分の実験を重ね、自分にマッチする職業やアイデアを見つけていること、そしてその方がより持続可能な成功をもたらすことを主張しています。
チェスやゴルフのような、人が一定のルールの中で協議するものは、膨大なパターン分析が必要なので早期学習がうまく働く。(なお、パターン分析はAIに置き換えられやすい能力。)また早期教育が当たればいいが、そこで本質的な学びを得ていないと他分野へのスイッチが効きにくい。
現実世界は、一定のルールだけではない、相手が自分と同じルールを持っているとは限らないし、ルールは突然変更される。各分野に共通する物事の本質を学び、それを具体的に深堀していくことが専門特化であるイメージを持っていれば、どのようなルール下でも対応できる。その適応力こそ、人間がこれからも伸ばすべき能力。
よって、①専門的な事象だけでない本質的な学び、②数々の実験を通した自己認識を高めることが推奨されています。試行錯誤を重ねながら抽象的な学びにまで昇華させろという事ですね。
具体例① 大学で何を学ぶか、とその後の離職率
就職活動の実験では 大学で専門的なことを学び、その関連分野にすぐ就職する よりも、大学で マッチ・クオリティ (自分の能力や性質に合ってるか否か という意見形成の方法)を学んだ学生たちの方が 離職率が 低いというデータ。
それを考えると、伝統的日本企業のジョブローテーションもあながち悪いものでもない気がしますが、その会社でしか通用しない専門特化なら身動きとりづらくなってしまいますもんね。
具体例② 概念と具体を混ぜた教育方法
教育においては、概念と 具体例を上手に使い分けるのが良い。 そして問題の区別する方法も習得すべき。
分野ごとに解法だけ暗記する学習方法だと目の前の学び だけになってしまい 深い学びに結びつかない 。
知識を多様性のもと学ぶ、すなわち様々な例が混じった状態で示された時、生徒たちは 抽象的な一般化の方法を学ぶ。そのため区別し判定していく方法を学ぶ 方が好ましい。
本質を学ぶことを意識しながら、試行錯誤を重ねていきたいです。