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#317 学びの継続性の大切さと、同じ場所に居続けること

 何かを学ぶ時、そこには「継続性」というものが大事になってくる。
それは私が経験した二つの世界で実感したことです。

 私は公立の小・中学を経て、高校受験をし、また大学入試を経ました。一方、私が勤めたのは中高一貫校。中学に入学した生徒は、ほぼエスカレーターで高校に上がります。

 高校入試という存在は、多少なりとも「学びの分断」を起こす。英語を教える身としても3年+3年の形と6年という形では、やはり後者の方が効率がよくなるという側面がある。その時間的余裕から無理してスピードを上げなくても良いし、様々な教材を使えることなどが挙げられます。

 公立学校の中でも、併設型中高一貫校が人気が出ているのは、学びの分断を生じさせない長期的教育プログラムが、学びを深くするからだと感じています。

 全国初の公立小中高一貫校が東京都に誕生したというニュースを見つけました。

 東京都立立川国際中等教育学校・付属小学校(以下:立川国際)では12年という教育スパンで、児童・生徒の様々な力を伸ばすことを目的としている。英語教育を中心として、一貫性のある質の高い学びを提供しているそう。在校生の中には帰国子女や外国籍の子どもたちも多くおり、身近な中に世界を感じることができる空間があり、大学入試の結果も良好なようです。

 長期的スパンでものを見ることが大切な一方、ある特定の環境にい続けることの危険性もあるなと私は感じている。良くも悪くも、人は自分がいる環境を、徐々に「当たり前」だと感じ、そしてそれが世界だと思いがち。多様な人たちがいるという当たり前が実は当たり前ではない世界も当然存在するし、同じ学校に通う子供達は、その程度はあれど、似たような環境で育っている可能性も高い。今の時代に求められるレジリエンスを育む上では、その環境は適してないのかもしれない。

 学びの継続性と、環境変化による多様性の理解の共存を図る上で、今の教育システムはなかなか難しいのかもしれないなと感じました。


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