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 読売新聞グループ本社の代表取締役主筆で、政界やプロスポーツ界にも影響を与えた渡辺恒雄さんが98歳でこの世を去りました。

彼が私の中で有名になったのは、プロ野球再編に揺れる2004年の

「たかが、選手が」

という発言。当時のプロ野球選手会は、彼の尊大な発言に大きく反発し、プロ野球史上初のストライキを決行しました。

彼の経歴を知ったのは、その後のこと。当時まだ幼い私は、「偉そうなじいさん」というイメージしか渡辺氏には持っていませんでしたが、彼の生い立ちなどを調べれば調べるほど、彼のその能力の高さや、カリスマ性を知ることとなります。

しかし、今でも彼に対しては個人的に肯定的なイメージを持つことはできない。

彼の影響力は様々な分野で影響力を持った一方、その独裁制に危険な何かを感じざるを得ないから。

人類の歴史を振り返ってみれば、いかなる偉人にもカリスマ性とともに専制的な側面が見え隠れする。

もちろん、そこにはその人なりの哲学・思想が反映されるわけですが、それらは全て民主主義からは逸脱されるものであると思ったりする。

私も個人事業主として活動しているからこそ、活動の全ての権限を握る独裁者として君臨するという側面がある。

もちろん渡辺氏には遠く及ばないにしても、その根源的な「力」が、傲慢さに変わり、そして無知に繋がる可能性を常に自分の中に抱えていなければならない。

心よりお悔やみ申し上げます。

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