「人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学」を読んだ
概要
思ってたよりも面白い本だった。個人の動き方としても良いが、組織のルールを設計する上でも活かせそうなエッセンスがたくさんあった。
この本は「なぜ頼み事は難しいのか」のそもそも解説から始まり、「頼み方の基本」そして「効果的な頼み方」を教えてくれる。
頼む側がどうやったら成功できるかずる賢く立ち回る方法ではなく、頼まれた側がどうやったら気持ちよくなれるか、それを教えてくれる本。
もっとも大事なのは「有効性」
人に頼む上でもっとも大事なこととして著者は「有効性(自分の行動に効果があり、結果に影響を与え、求めていた結果を達成したことを把握すること)」を上げている。
言われてみると当たり前に必要なものだが、特に大企業など規模が大きい組織では自分が行った仕事がどこの誰に影響したか把握しにくいケースが発生しやすい。そうした環境はモチベーションの低下に繋がるだろう。
この対策として著者はフォローアップが重要だと言う。何か助けてもらったら、「そのおかげでどうなったか」「どういう影響があったか」を頼まれた側に伝えたほうが良い。こうすることで頼まれた側は有効性の感覚を強く持てるようになる。依頼時に最初からフォローアップすることも伝えておくとなお良い。
相手の内発的動機や自尊心を刺激する
もう1つ重要な頼み方として、相手の自尊心を刺激し主体的な感覚を持ってもらうことだ。
「あなたにしかできない仕事なんです!」と言われてかつ実際そのような状況であれば自分も引き受けるモチベーションが上がるかもしれない。
一方で会社組織というものは属人性を排することが大事だし、トラックナンバーは大きいほうがいいのも事実。「あなたにしか出来ない」割合が大きくなればブラックになりやすい気もするので塩梅が難しそうだ。
組織のルール作りを考えていると頭が痛くなってきたので積んでいる以下の本を早めに読みたくなった。
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