【総合評価◯】競馬場探訪: 🇸🇬シンガポール クランジ競馬場/ Kranji Racecourse
2006年にコスモバルク、2007年にシャドウゲイトが勝利したシンガポール航空国際カップをかつて開催していたシンガポール唯一の競馬場。
アクセス良し、居心地良し、治安良し、ナイター有の素敵な競馬場でしたが、2024年10月での閉場が決定。盛況の日々を惜しみつつ後世に伝えるための記録までに。
クランジ競馬場 / Kranji Racecourse 概要
所在地:シンガポール
創設: 1999年
開催競馬:平地競争
馬場:芝&ポリトラック(左回り)
JAIRSのクランジ競馬場紹介ページ
Singapore Turf ClubのHP
・ 主要な重賞レース
国際GIであった5月のシンガポール航空国際カップ(Singapore Airline International Cup / 芝2,000m)とクリスフライヤー国際スプリント(Krisflyer International Sprint / 芝1,200m)は2015年に終了。現在はローカルなグレードレースを中心に番組が組まれている。
① 2023年の国際重賞
<5月下旬>
- Kranji Mile (国際GIII)
出走条件: 3歳以上、馬場: 芝、距離: 1,600m
② 2023年のローカル重賞(GIのみ掲載)
<3月下旬>
- Raffles Cup
出走条件: 3歳以上、馬場: 芝、距離: 1,600m
<7月下旬>
- Singapore Derby
出走条件: 4歳、馬場: 芝、距離: 1,800m
<8月下旬>
- Lion City Cup
出走条件: 3歳以上、馬場: 芝、距離: 1,200m
<10月中旬>
- Queen Elizabeth II Cup
出走条件: 3歳以上、馬場: 芝、距離: 1,800m
<11月上旬>
- Singapore Gold Cup
出走条件: 3歳以上、馬場: 芝、距離: 2,000m
・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ★★★
最寄駅はMRT南北線(North South line)のクランジ駅。競馬場の入り口は駅直結で、駅からのアプローチは日本の小倉競馬場と似ていて大変至便。
・ 場内の雰囲気 ★★☆
香港のシャティン競馬場や日本のローカル競馬場と似た雰囲気。スタンドは清潔で指定席エリアあり。パドックは円形で客席がすり鉢上に配置されていて見やすく、場内にモニターがたくさん。無料の屋外シートや安くて美味い食堂も充実しており、ふらっと寄るのも問題なし。
華やかというよりは庶民派な印象ではあるが、馬体とオッズのチェックに余念がないローカルの競馬ファンに混じって常夏のアジアの競馬を楽しみたい。
・ レースの臨場感 ★★☆
直線と観戦エリアの間に少し距離がありやや遠いが、レースの熱気は十分に感じられる。暑い日はスタンドに席を取り、冷房の効いた場所からレースを観戦可能。
日本の競馬場と比べても圧倒的に「おじさん」の巣窟な雰囲気が漂っているが、熟練の競馬親父たちに囲まれながらその仲間入りを擬似体験するのもなかなか乙なもの。
・ 競馬場周辺の観光 ★★★
言わずと知れた観光都市シンガポール。競馬場は市街地から近く、競馬観戦の前後に観光を組み合わせることは容易。
いつ訪れても魅力的な都市であるが、今後、シンガポールの観光プランからクランジ競馬場の選択肢がなくなることがただただ残念。
以上。この記事の他にイギリスを中心に世界の競馬場を独自の視点で評価した記事を掲載しています。各競馬場への訪問を検討されている方の参考になれば幸いです。