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モノゴトを見る目〜今までと違うものが見えるようになりたいなら美術館に行きなさい。その6

特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品」2019年5月8日

今日の一枚は、狩野永徳「唐獅子図屏風」。

こんなにも大きく、こんなにも迫力があるとは。


この屏風を本で見る限り、獅子の巻き髪の様子や体の模様が、どこかわざとらしく感じていました。どっこい、本物を見ると、わざとらしさなんて全くない。

眼光鋭く 、胸筋盛り上がり、髪は巻き上がり、尻尾は風にはためく。とてもダイナミックで、迫力満点。

左隻は、狩野永徳の曾孫の狩野常信による。狩野永徳が桃山時代である一方、狩野常信は江戸時代だからだろうか、狩野常信の獅子は、口がふにゃふにゃで、体もふわふわしている。遊び心があるというか、異形というか、少なくとも永徳を真似してない。

唐獅子図屏風の次は、長沢芦雪の花鳥遊魚図巻。絵がうまい。しかも可愛い。動物や魚がなんと生き生きとしていることか。巻物は行列になって観賞することになるのですが、2周してしまった。

狩野永徳の檜図屏風も。国宝ですし、桃山時代の典型的に大きな構図なんだと思いますが、いまいちピンと来ないのはなぜだろうか?元々、もっと大きな絵で、かつ対になる別の絵もあったという説があるので、檜図屏風だけたと不完全な雰囲気があるのかも。

東京国立博物館 2019年6月2日まで。

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