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障害者雇用の面接で見られるポイント

こんにちは。

先週めちゃめちゃ忙しくてブログ更新できず。。


前回は書類選考で落とされる理由について書きました。

今日は面接編です。


面接で見られるポイント①:体調管理


面接で採用担当者が見ているポイントは細かいことをいうと沢山ありますが、大まかには4つです。

まずは体調管理。働く上では基本中の基本です。そもそも体調管理できていないと日常生活もままならないし、就労も難しいです。


大切なことは、「健康に日常生活を送れているか」ではなく、「働きながら健康に日常生活を送れるか」です。

採用をやっていると、よくこんな書きぶりの応募書類が届きます。


「食事、睡眠が取れていて、障害の症状も安定しています!」「定期的に通院して、きちんと服薬できています!」→「だから、私は働けます!」

このパターンは本当に多いです。これの何がダメかというと、「働きながら健康管理ができる根拠」「体調を崩した時の対処が書いていない」ことです。


仕事をしていると、ストレスを感じる場面や、体調を崩すこともあります。そんな時、自分はこうやって対処しますよ、という視点が抜けているのです。

今健康だから大丈夫!ではなく、働き始めたら障害特性上どんなリスクがあって、体調を崩した時にどうやって立て直すか、というところまで考えておく必要があります。


手厚い配慮が受けられる企業なら周りがあれこれ気を使ってくれますが、そんな企業はそう多くありません。

「配慮はするけど、できるかぎり体調管理は自分でやってね」というスタンスの企業の方が多いのではないでしょうか。


厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、働きながら基本的な体調管理が自分でできること、助けが必要な時に自分から周囲に助けを求められることは必須かと思います。

なので、これらができない、もしくは出来なさそうな人だな、と思われてしまうと、体調管理の懸念を理由に落とされる可能性が高くなるでしょう。


面接で見られるポイント②:コミュニケーション能力


次はコミュニケーション能力です。これは一般雇用、障害者雇用のどちらでも重視されるポイントです。

具体的には、働く上で必要なルールやマナーが守れる、ビジネス上で必要な挨拶や言葉遣いができる、必要な意思表示や周りの人と協力して仕事ができること、などです。


自営業で人と関わらない仕事ならいいかもしれませんが、雇われて働く上では、任せられた仕事をただ遂行できればいい、というわけではありません。

たとえば、オフィスに何十人もいる状態で大声を出しながら貧乏ゆすりをしてパソコン操作をしていたら、周りの人はあなたのことをどう思うでしょうか。周りの人にどんな影響を与えるでしょうか。


恐らく、好意的にとらえる人はいないと思います。誰かと働くうえでは職場のマナーやルールを守る事は必須です。それは自分が気持ちよく働くためでもあるし、周りの人が安心して働くためでもあります。

仕事でわからない事があった時にじーっと黙っていたら、周りの人はあなたが困っているのか、ただ考え事をしているのか区別がつきません。もし困っていて助けが欲しいなら、自分から発信する必要があります


大切なことは、「自分の行動が周りからはどう見られるか意識できているか」というところです。

「周りからどう思われても私は気にしないので大丈夫です!」という人もいますが、その考え方だとおそらく採用されるのは厳しいと思います。


もちろん「空気を読む」「周りの人に合わせて行動する」ことが苦手な人もいると思います。その場合は、自分でどんな対処をしているか、周りのどんなサポートがあれば苦手を補えるかを説明しましょう。


面接で見られるポイント③:職業適性


次は職業適性です。どういうことかというと、遂行できる業務の質や量、速度はどの程度か、作業効率や正確性はどうか、どこまで抽象的な内容が理解できるか、といったことです。

就労経験のある方の場合は、これらに加えてこれまでの実務経験、スキル、保有資格、キャリアプランなんかも聞かれるかと思います。


長く働くと、任せられる仕事の幅やレベルも上がりますし、人の入れ替わりも合って職場環境が変化していきます。

ただ任せられた仕事ができる、というだけではなく、新しい仕事を覚えられるか、自分から新しい知識や技術を学ぶ意欲があるかといた部分も含めて見られていると思った方がいいです。


最近の障害者雇用の傾向として、「量より質」「障害者の戦力化」という所があると思っています。そのせいで、障害者雇用でも一般雇用並みの業務遂行能力が求められるようになってきています。

なぜかと言うと、ICT化や業務効率化が進み、単純作業かつルーチンワークの仕事が減っているからです。社会が高度化、複雑化するほどこの傾向は強くなるでしょう。


たとえば、一昔前までは書類の整理、封入、発送や印鑑を押すといった事務補助の仕事は障害者雇用の定番業務でした。

しかし、今は書類の電子化が進み、押印も電子化して郵便関係の仕事は激減しています。かわりに書類のスキャン業務が創出されましたが、業務量が少なくすぐに終わってしまいます。


それでは1人分の作業量を十分に確保できないので、その分だけ障害者雇用の枠が減るか、より高度な業務ができる人しか採用しなくなります。

「最近の障害者雇用は健常者並みの能力のある人しか採用しなくなった」という話をネットでも見かけましたが、傾向としてはその通りかと思います。


「障害者雇用の人にはこのくらいの仕事はやってほしい」という求められる業務のレベルや量が上がっているのは間違いないでしょう。

ただ、悪い事ばかりではなく、技術の進歩や発展のおかげでリモートワークの普及、サテライトオフィス型の労働環境の整備、就労支援制度や機器の充実など、働きやすくなったところもあります。


今までは100%出社の仕事しかなく、対人関係の苦手さがある人や通勤、人混みや話し声が苦手な人にはつらい環境でした。

これらはリモートワークやサテライトオフィスで働くことで苦手さから離れて、パフォーマンスを発揮して働くことができるようになります。


面接で見られるポイント④:障害理解


最後は障害理解です。今日書いた4つはどれも大切なことですが、どれか1つだけ選べと言われたら障害理解を選ぶと思います。

障害理解とはどういうことかというと、自分の障害特性はなにか、自分自身の特性や傾向はどんなものがあるか、特性に対して、どのような対処や配慮が必要だと認識しているか、といったことです。


実際の面接の場では「長所と短所は何ですか」とか、「得意なことや苦手な事を教えてください」という形で聞かれることが多いです。

採用担当者が見ているのは、求職者が自分自身のことをどのように自己分析しているか、その根拠はあるか、妥当性があるか、自社で雇用することを考えた時に適切な人材かどうか等です。


障害理解ができていないと、自分の障害のことを人に伝える事もできないし、自分自身のこともよくわかっていないので体調管理やコミュニケーションにも影響が出ます。

周りの人も、どこまでがその人の性格や気質で、どこからが障害なのかわかりません。障害者雇用がうまくいかない理由の1位は恐らく障害理解の不足でしょう。


たとえば、障害のある本人は精一杯努力していたとしても、まわりが障害特性を理解していないと「サボっている」「集中していない」などと見られてしまう事につながります。

周りの人に自分の障害のことを理解してもらうには、まず自分自身の障害理解を深めて、周りの人に適切な障害像を伝える必要があります。


障害理解するための能力は、なかなか1日2日で身に付くものではありません。できれば専門家や支援機関の担当者などに協力をお願いした方がいいと思います。


ざっと書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。

これから選考を受ける方や転職を考えられている方は、参考にしてみてください。それでは。


ここまで読んで下さりありがとうございました。

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