随筆(2020/6/28):人間関係のかなり初歩としての、「人を悪者にしない、バカにしない」(2)仲良しグループ等の人間関係をやる時に、ゴミ扱いを避ける
4.人間関係で、せめて下手を打たないためには
4_1.人間関係で、せめて下手を打たないためには
さて、仲良しグループ等の人間関係をやっていかねばならない。
それも、仲良しグループからいじめ殺されない程度には、うまくやっていかねばならない。
少なくとも、下手を打たないようにしなければならない。
うまくやるのは、これはかなり難題です。
しかし、下手を打たないようにするのは、これより少し楽だ。
とは言わないが、分かっていたらすぐに避けられる地雷原があり、そこは分かっていればものすごく簡単に避けられる。
じゃあ、分かっておきましょう。
4_2.「これこれこのような理由がある。だから当然私はこいつに何をしても良い。何が悪いのかさっぱり分かりまへんな」をしない
「これこれこのような理由がある。
だから当然私はこいつに何をしても良い。
何が悪いのかさっぱり分かりまへんな」
という人のことを考えてみましょう。
これを宣言された側に取って、宣言したそいつは、直ちに、脅威です。
そりゃあそうでしょう。そんなやつは他人に何でもするだろうし、その中には当然、搾取的な「徴税」や暴行陵虐的な「刑罰」も含まれるんだから。
そして、「それ」が悪いと思っていない以上、当然「それ」をやめる訳がないんだから。
結果として、自分が手を下せるか否かは別として(手を下す人ももちろんいる)、「出来ればいつか何かの拍子で死んで欲しい、憎い相手」として、そいつは認識されるようになる。
これをしながら、「自分は仕切る側であり、仕切られるビビリではないので、ビビリに殺されることなどあり得ない」と思っている人、かなりズレがすごい。油断しすぎ。
人間は憎悪で他人を殺すことがあるが、それとは別の回路として、人間は恐怖でも他人を殺すんですよ。
「先手打って殺して、自分に手出しが出来ないようになって、ようやく自分は安心して眠れる」
レベルの脅威たりうる相手がいるなら、かなり低くない確率で、そりゃあ「殺す」ことはありうる話ですよ。そういうことです。
まして、「これで人間関係をうまく回す」? 無理では?
4_3.搾取や暴行陵虐の理屈としての、「こいつは悪者である」「バカである」「無能である」という扱いをしない
だから、
「あなたは、搾取的な『徴税』や暴行陵虐的な『刑罰』を含め、いかなる扱いも許されている相手として、私に見られています」
と解釈されうる、いかなる言動も、やめた方がいい。
具体的には、悪者扱いや、バカ扱いや、無能扱いが、非常に強烈にこの文脈にマッチします。
ふつう、この手の扱いをされた人は、主体として扱われない。当然、(対人的なレベルでの)評価もされないし、地位も認められない。
そんなんで搾取や暴行陵虐が避けられる訳がない。
だからこそ、よくある話ですが、悪いことを指摘する時に、言い方に気を付けないといけないんですね。
下手をすると、相手は言った側に、直ちに
「悪者扱いされている。つまりは暴行陵虐的な『刑罰』をするつもりだ」
と判断して、「誰がヘラヘラと殺されてなんかやるもんかバァカ」と腹を立ててくるんですね。
そういう訳で、この手の受け取られ方、避けねばならない。(どうすればいいかは今回の記事の主題からは外します)
まして、ダイレクトな悪者扱い、論外。
「んなこたあ言ってねえよ。常識で判断せえ」?
何で自分にその手の信頼が備わっていると思えるのか?
悪者やバカや無能を、ふつうの人は信頼しないかもしれない。
が、それと似た話で、脅威や敵対者を、ふつうの人は信頼なんざしねえよなあ。
んで、正にたった今、脅威なり敵対者なりの振る舞いをしている人がいる訳です。
そんなことをしておいて、なおも、評価や地位や信頼を得よう。などという甘い望み、甘く腐った匂いがするから、さっさと捨てた方がいいんですよね。
どだい無理な話なのではないでしょうか。という感情しかないが…
4_4.そもそも、搾取や暴行陵虐の理屈としての、要するに「無価値で不要なゴミである」という扱いをしない
こういうことを、言っちゃうし、やっちゃう人、
「相手が無価値で不要なゴミである」
とふつうに考えている。
もちろんこれは
「あなたは、搾取的な『徴税』や暴行陵虐的な『刑罰』を含め、いかなる扱いも許されている相手として、私に見られています」
という理屈として、かなり露骨に使われているやつだ。
あのなー。
人間関係や仲良しグループにおいては
「誰かの役割が、無価値であり不要」
という理屈はありうるかもしれないよ。そこはそう。
だが、主体が、別の主体に対し、
「自分は主体であり、他人を客体として扱う権限がある。
が、お前はまずは客体であり、特には主体として扱わない。
お前が主体的に、価値を見出す価値観や、要不要を見出すニーズを持っているのだとしても、ぶっちゃけこちらにとってはどうだっていいというか、ちゃんちゃらおかしい」
というの、自分が思ってるだけならともかく、他人に言う分には、筋がまるで通らない話なんだからな。
当然、他人は全く納得しないので、他人からのいかなる抵抗もありうる。
低くない可能性で、言った側の人生が台無しになるレベルの、行きつくところまで行く。
そうなった場合、言った側は当然、猛烈に損をすることになる。
だから、ゴミ扱いを、断固として避けましょう。
これが、悪者扱いやバカ扱いや無能扱いよりも、普遍的なところへ一歩進んだ、かなり大きな要だと思って下さい。
これを避けるようにすれば、たいていの地雷は避けられる。そのくらい大事なレベルの話です。
(続く)