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まだ辞書には載っていない、でも使われているスペイン語

こんにちは、セルバンテス書店スタッフのうち最近ハガレンを読み直してる人です。

いきなりですが、私最近知ったスペイン語があって、それは googlear という単語。読み方は「グーグレアール」で意味は「ググる(Googleで調べる)」なんですけど、日本語でも言う「ググる」に似てて面白いアハハみたいな、そんな第一印象でした。
で、そこで急に思い出したのが、留学していた頃に友達同士で「WhatsAppでやりとりする」ことを wasapear と言ってたこと(発音的にはワツァペアールと言っていたような)…これも似たような言葉だよな?と思ったので調べてみたら、確かに wasapearguasapear という使い方を見つけました。

しかし調べてみると、これらの googlear や wasapear というのは、RAEの辞書(スペイン王立アカデミーの辞書)には正式に載っている語ではありませんでした…

オンライン版で引いて見ましたがヒットせず

が、人々の間では結構使われていたりする…ということで、こういった言葉を集めているページ「OBSERVATORIO DE PALABRAS」がRAEのページには存在します。

一体どういうページか簡単にまとめると、「まだRAEの辞書には載っていないが、使ってもよいのか?のような疑問を生じさせる言葉や表現(新語や外来語など)をまとめたページ」です。
ページの冒頭には、RAEの辞書に載っていないものの疑問を生み出す語や表現について書いたページで(←辞書に載ってないけど使ってもよいのか?ということでしょうかね?)、まだ正式に掲載されていないのでアカデミックな文章では使われていない。でも今後もしかしたらRAEが正式に認めて辞書に載るかもしれない、といったようなことが書いてありました。
そして「使うとしたらこう表現するほうが好ましい」というのも載っていました。
つまり、友達との会話では「ググってみるわ~」と言っているけど、論文を書く時に「〇〇についてググったところ」とは言わない、というやつ?

googlear (ググる)

まずは冒頭にも書いた「ググる」。

La grafía googlear es un híbrido formado a partir del nombre inglés Google y la terminación española -ear. Es preferible usar la adaptación gráfica guglear. Aun así, hoy sigue siendo más normal la construcción buscar en Google.

https://www.rae.es/observatorio-de-palabras/googlear より

Google という単語にスペイン語の語尾 ear がついて誕生した単語(ハイブリッドな言葉という言い方をされています)で、guglear と表す方が好ましいらしいです。そうなんですね、「グーグレアール」ではなく「ググレアール」…「ググレアール」の方が日本語のググれにより近い、笑
ちなみに正しく使いたいとすれば buscar en Google だそう。

wasapear (WhatsAppでやりとりする)

お次は WhatsApp でやりとりすること。
(日本語で「LINEする」というのを当たり前の動詞として使っている感じ?)

La forma wasapear, ya documentada en los textos en alternancia con guasapear, presenta una grafía adecuada en español para el derivado formado a partir de WhatsApp y -ear que se usa con el significado de ‘enviar un mensaje de texto a través de WhatsApp’.

https://www.rae.es/observatorio-de-palabras/wasapear より

これも googlear と同じような形で、WhatsApp という単語にスペイン語の語尾 ear がついて誕生した単語らしく、guasapear とも表すみたいです。
もし正しく言いたいなら、enviar un mensaje de texto a través de WhatsApp となるとか。これだと単語というより「WhatsAppでメッセージを送る」という一文ですね。

-¿Qué haces?(何してるの?)
-Wasapeando.(WhatsAppしてる。)

と、みたいな感じで自分たちは使っていたと思います(光の速さで文字を打ちながら)。

さて、タイトルの「まだ辞書には載っていない、でも使われているスペイン語」はここまで…

ここからは、辞書に載っているも何もありませんが、こういうハイブリッド言葉を勝手に作って使っている(使っていた)話を少し…

たとえば、私たちスタッフの間で勝手に作り出した言葉「レポネる」。
これは在庫を補充することを表す動詞 reponer と日本語の「~する」が合わさってできました。「レポネールしました~」と最初は言っていたのですが、気づいたら「レポネった」となっていました。言葉としての正しさは皆無ですが。

あとは留学中に日本人の友達同士で使っていた「サリる」というのも思い出しました。これは夜飲みに行くことを表す動詞 salir と日本語の「~する」が合わさってできた完全な造語です。「今日サリる?」みたいな感じで使ってました、笑
スペイン語を勉強中のみなさんも、こういうハイブリッド言葉を生み出して使っているんでしょうか?結構気になります。

最後は結局何の話?って感じですが、言葉は面白いですね。「正しいスペイン語を使おう」と日々心がけていますが、一方でこの意識を日本語にも向けないとな…とも日々思います。

ゴールデンウイークは何か1冊本を読みたい…!(急に)

おわり


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