知の世界は編集に満ちている〜『多読術』『知の編集術』〜【夏休み新書チャレンジ19,20】
夏休み新書チャレンジ3週目に突入〜!
英語関係の本をしばらく続けていましたが、今日はまた別の話でいきます。松岡正剛氏の著書、2冊です。
現在わたくし、通信制の大学院生をやっておりまして、そこで編集についてもゼミで学んでおります。そうやって改めて考えてみると、世の中のいろいろなことには「編集」という行為が散りばめられているようなのですね。
『知の編集術』では最初に「通訳名人と編集名人」という小見出しでロシア語通訳者の米原万里さんの話が出てきます。通訳界ではレジェンド中のレジェンドといえるお方で残念ながら早くに亡くなられてしまいました。
そのくだりの最後に「編集術の奥義の一部は同時通訳に活きている」と正剛氏は書いています。本当に瞬間の判断なのです、同時通訳というのは。情報の構成を半ば予想しながら状況を整理し、必要なら要約を行い、全体の模様として過不足ができるだけないように相手に伝える。
この本を読むと「編集」をもっともっと理解しなくては、という気になります。まだまだ、何度も読み返して理解する必要のある本です。
『多読術』の方は、タイトルから察すると読書術のようにも見えますし、確かにその側面もあるのですが、その根本は「編集」の話をされているように思います。世の中にたくさん読書術の本があり、たくさん読むべきとか読むほどに自分の頭で考えなくなるとか、その是非を問うものや、一方読書ノートはこう作るべし、とか読書を有効活用するには、などテクニックを説くものなどさまざまです。
でもこの本に書いてあるのは、テクニックを超えたところだと思います。どういうメソッドにしたがっていても結局考えるのは自分の頭です。真似て学ぶのも王道ですが、根本原理を理解した上で本を読み、情報を配置することができればよいのではないか、そう思いました。
こちらもまだまだ読み返して再読したい本です。
今度は「再読チャレンジ!」が必要かもしれません。
昨日までのチャレンジはこちらのマガジンにまとまっています↓↓↓