佐渡 金北山縦走
5月なかばハイキング仲間4人で、佐渡島 金北山の縦走を愉しんだ
関西圏からは飛行機で1時間、Jetfoilで1時間。こう書くととても近いように感じるが、やはり佐渡は遠い。新潟空港から汽船の待ち時間を利用して市内でランチを食べたりお土産を物色したりと、有意義な時間を取れたものの、慣れない旅路の緊張の解れとこれから始まる浮かれた気分とが相まって、汽船の座席に腰をかけたところで、くぅくぅと寝息を立ててしまった。
初日は、温泉と食事でまったり
2日目、いよいよ金北山ハイキング。
タクシーでドンデン山荘まで一気に向かうという事で今回は苦しいところ無し!
花の縦走路と聞いていたが、これほどまでたくさんの花に囲まれるとは想像していなかった。そしてのんびりとカメラを持って歩むことができるなんて、私史上No. 1のハイキングだった。
佐渡には熊や鹿が住んでおらず、せいぜいタヌキくらいなものなので獣害が起こりにくいそうだ。だから花の宝庫。
金北山からバス停のある白雲台センターまでの下山道は、これまでと打って変わって人口の道路。国の施設となっていて、国防のためのソナーなどがあって殺伐とした雰囲気だった。それも佐渡の一面なのだと思った。
下山道も終わりかけの頃、白いシラネアオイを発見する。なんとも癒された。たくさんのシラネアオイを見てきたけれど白い株は初めてだ。
3日目、島内観光をしながら大野亀に咲くトビシマカンゾウを観に行く
晴れていた貴重な午前中は、朱鷺センターに行き保護されている朱鷺を観た。今の時期、雛をしっかりと育てていて頼もしい。実は島内でも野生の朱鷺を見ることができる。私たちが伺った斉藤農園さんのカフェの窓から朱鷺が飛び立つのを見た。佐渡でも見れる地域と見れない地域があって、いつ現れるか分からない野生の朱鷺を一瞬でも見つける醍醐味には、正直わくわくした。
因みに斉藤農園さんのいちごスイーツを私
たちはこれでもかと堪能させてもらった。
トビシマカンゾウという花は、国内では2箇所でしか開花しないとの事だ。情報ではちょうど咲き始めた頃で、見頃はもう少し先らしいけど淡い期待を持ってレンタカーを走らせた。
島は一周が約200kmほどで、道もよく走りやすい。景観もバッチリなのでバイクや自転車のツーリングをする人にとって絶好のスポットだなと思った。
この日は爆弾低気圧が日本海に居座っていたため次第に荒天、雨も風も強くなってきて大野亀に登ることは到底無理だった。そしてこの爆弾低気圧が次の日にも大きな影響を及ぼす。
4日目、爆弾低気圧、強風によるアクシデント。
コンクリートのホテルが風で揺れていたように思う。
「冬に海がしけることはあっても、この時期にこんな天気になる事なんてないですよ」
ホテルの従業員さんが仰る。
ホテル内は安全だから呑気に朝風呂など頂いて、ゆっくりと出発しようとした時、先ほどの従業員さんから
「玄関が風で壊れたから従業員用の鉄扉から出て下さい。私が押さえておきますので気をつけて」
と声をかけられる。それで事態の大きさを知る。
雨は止んだものの、すごい突風が吹き、ホテルから車までの数メールが歩けない。踏ん張らないと体が持っていかれるほどだった。
私は携帯で最後にホテルを撮ったが、そんなことしていられないとすぐに携帯をしまった。先に車に辿り着いた3人は荷物を載せていたが、車がガクンガクンと揺れていて、倒れるんじゃないかと目を見張った。後から思えば、あの時の様子を携帯のビデオに収めれば良かった、なんて考えたりした
車の窓を少し開け風が抜けるように工夫して走らせたが、最北の、強風の地から逃げてくると突風も少しづつ和らいで、車が飛ばされる不安もなくなった。
案の定、Jetfoilは欠航でフェリーに変更することとなった。フェリー待ちの時間が増えたため、レンタカーを延長して、再度観光。佐渡乳業にいく。佐渡乳業では土産物を買うついでに『ここでしか食べられないカマンベールチーズソフトクリーム』を食す。
そしてまた、斉藤農園さんに寄る。
とても中身の濃い、満足な4日間だった。終わりを迎えるのが少し寂しい。
さようなら佐渡。
漁師の作る海の米、美味しかったよ。
お酒も料理も最高だった。
ほとんどが佐渡産で賄えるの、すごいと思う。
またいつか訪れたいな、と強く思った。
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