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木曜日の読書

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木曜日に投稿する本に関する記事
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#おすすめ本

「読書」を堅苦しく考えて尻込みする人へ。読書は自由だ~青山南著『本は眺めたり触っ…

「読書」というものに高い壁を感じるのは、もしかしたら、いや、かなりの確率で、「かくあるべ…

アンマchan
2か月前
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吉田ルイ子著『ハーレムの熱い日々』

2024年10月5日付朝日新聞夕刊の「惜別」欄に、同年5月に亡くなったフォトジャーナリスト・吉田…

アンマchan
4か月前
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21世紀の日本版『リアル・ローマの休日』~『赤と青のガウン オックスフォード留学記…

『赤と青のガウン オックスフォード留学記』(PHP文庫、2024年。以下、本書)の感想を書こうと思…

アンマchan
8か月前
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斎藤美奈子著『挑発する少女小説』

映画『水深ゼロメートルから』(山下敦弘監督、2024年)は、補習と称して教師から、水を抜いたプ…

アンマchan
9か月前
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何故働くのか、何故本を読むのか~島田潤一郎著『古くてあたらしい仕事』~

2024年のGWが終わった。 世間は「最大10連休」と騒ぎ立てたが、職場はカレンダーどおりだった…

アンマchan
9か月前
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2023年「アレ」の年~坂井希久子著『ヒーローインタビュー』~

2023年を振り返ると、やっぱり「アレ」の年だったのかとも思う。 18年ぶりの「アレ」というこ…

アンマchan
1年前
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母語・ネイティブ~広瀬友紀『子どもに学ぶ 言葉の認知科学』より~

岡田利規(チェルフィッチュ)作・演出の舞台『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』は、日本語で書かれた戯曲を「日本語が母語ではない俳優」が演じていた(日本語ネイティブの俳優は、地球外知的生命体やロボットといった「非人間」を演じていた)。 岡田氏はその意図を、こう説明している。 我々が日常生活を送るにあたって、そこで交わされる言葉は、『なあなあで受容が行われ』ないと効率が悪すぎて支障をきたしてしまうし、それは別に日本語に限ったことではなく、それぞれの言語の「ネイティブ」に当てはま

白尾悠著『サード・キッチン』

「多様性を"認め合う"」というが、この"認め合う"という言葉(行為)に戸惑う。 世界を"是正"す…

アンマchan
1年前

津村記久子著『サキの忘れ物』

2023年9月上旬。何だかスポーツ関連のニュースのタイトルに『アレ』という言葉を見かけること…

アンマchan
1年前
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森知子著『カミーノ 女ひとりスペイン巡礼、900キロ徒歩の旅』

人は深く傷ついたり、とても大切な何かを喪うと、自分を支えることができなくなり、深い孤独に…

アンマchan
1年前
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"G"と対決する時~成田名璃子著『いつかみんなGを殺す』~

"G"の名前は明かさないから安心してほしい。 成田名璃子著『いつかみんなGを殺す』(角川春樹…

アンマchan
1年前

金井真紀著『酒場學校の日々』

金井真紀著『酒場學校の日々 フムフム・グビグビ・たまに文學』(ちくま文庫、2023年。以下、本…

アンマchan
1年前
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岩城けい著『さようなら、オレンジ』

私の大切な友達のことを書こう、書かなければならない。 岩城けい著『さようなら、オレンジ』…

アンマchan
1年前
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会話でキャッチボールできているか?~三木那由他著『言葉の展望台』~

よく「会話はキャッチボールだ」と言われる。 しかし実際のキャッチボールと違って、会話のボールは見えない。本当に相手に届くようなボールが投げられているか、或いは、本当に相手は自分のボールを受け取っているか、幾度となく不安になる。 しかし、三木那由他著『言葉の展望台』(講談社、2022年。以下、本書)を読んで、相手が取りやすいようにわかりやすい球を投げたつもりなのに、相手は難しいボールだと思っているかも、という新たな不安が芽生えた(もちろん、逆の立場についても)。 それは大人数