会話でキャッチボールできているか?~三木那由他著『言葉の展望台』~
よく「会話はキャッチボールだ」と言われる。
しかし実際のキャッチボールと違って、会話のボールは見えない。本当に相手に届くようなボールが投げられているか、或いは、本当に相手は自分のボールを受け取っているか、幾度となく不安になる。
しかし、三木那由他著『言葉の展望台』(講談社、2022年。以下、本書)を読んで、相手が取りやすいようにわかりやすい球を投げたつもりなのに、相手は難しいボールだと思っているかも、という新たな不安が芽生えた(もちろん、逆の立場についても)。
それは大人数