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星影



地上に
たどり着いて
 
砕けたことも
あった
 
いつからか
光らなくなった灯台が
愛している沈黙、波が静かに散らした
光を湛えた瞳から、こぼれた
美しいものたちを振り切れずに立っている
すべてのきみを宿して
 
更新されていくように
見えていた
窓の
景色を開いた
 
足元で眠る冷えた星々の夢に素足の今日を
手向けるように立ち止まる、
感触だけで
つかむ
夜の砂






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