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初風



消えていく蠟燭の火、
その息で、指で
 
横たわる
巨木に腰掛ける人影は、
架空の愛情が
よそ見している間に、封じ込めていた、歌を
歌おうとしている、
小さな
箱を開くように
最初の躊躇いが鳴らす緑の
ひとりごとに付き合っている背中






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