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浮標



その身体を通して
地上に来た
夕陽が溶け出している、並んだ
写真の光沢に
映り込んで、読み取れなかった
表情が
浮遊する一瞬の、空で西の風を抜けて
大きく
光を揺らした
尾ひれは、空に
背を向けるようにして、今日の影だけが
触れることの出来るものたちを想っている






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