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コンテンツ会議

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毎週金曜日に行っている #コンテンツ会議 にて取り上げたnoteをまとめています
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#マンガ

『線でマンガを読む』ひさうちみちお

『線でマンガを読む』ひさうちみちお

ハンガリー生まれの社会学者、カール・マンハイムが語るように、あらゆる知識、信念体系はそれを信ずる個人や集団の社会のなかでの位置によって規定される。誰にとっても都合のよい、真に中立的な知識や信念は存在しない。政治家は政治の、宗教家は宗教の、国民は自身の置かれた生活の枠組みのなかから、各々にとってよりベターとなる信念を表明する。

いっけん自分にとって不利益になるような行動をする人もいる。たとえば自分

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『線でマンガを読む』さくらももこ

『線でマンガを読む』さくらももこ

『ちびまる子ちゃん』連載第1回がどんなお話だったか、覚えておられるだろうか。一学期が終わり、明日からは夏休み。学校から帰宅途中のまる子とおねえちゃんが、ひとりのおっさんと遭遇する。

『ちびまる子ちゃん』さくらももこ(集英社)1巻 P.7

子ども相手に他愛のない手品グッズを売りさばいているおっさんなのだが、完全にアウトな業界の人だ。言わずと知れた少女マンガ誌「りぼん」の、連載第1回で、こういうタ

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「自分の思う幸せ」を追求していいんじゃないの?

「自分の思う幸せ」を追求していいんじゃないの?

買ってしばらく読めずにいた「きのう何食べた?」の14巻をやっと読めた。

1巻につき1〜2シーンは本当にいいセリフが入っているので,毎回どきどきしながら読んでいる。

この作品のメインとなるものは,シロさんやケンジなど登場人物が作る数々の料理なのだけれど,それを囲む人たちの人間ドラマも同じくらい,いやそれ以上に緻密に,丁寧に描かれているのが本当に好きだ。

いろいろ事件はあるけれど,基本的

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子供の頃の夢が買える

子供の頃の夢が買える

物心つく頃から漫画が大好きだった。

小学生の頃から、姉と二人で少女漫画の月刊誌を行きつけのTSUTAYAでよく買っていた。(行きつけと言っても田舎にTSUTAYAはひとつしかなかった。でも、行きつけと言えるくらい常連客だったな~。)

ちゃお、なかよし、りぼんは鉄板で、雑誌と言ったら漫画雑誌。ファッション誌を読みだしたのは小5とか、6年生くらいだったと思う。(それでも早い?)

一貫して少女漫画

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