【幣原発案説の虚妄(第15回)】幣原「芝居」説の虚妄(1)
笠原十九司氏は『憲法九条論争』の第8章第1節「幣原の「芝居」に気づいた閣僚――幣原発案説」で、幣原は「閣議において、あるいは閣僚にたいしては(マッカーサーとの「秘密合意」のことを―引用者注)秘密にして、素知らぬ態度を示して「芝居」を打っていた」が、幣原内閣の閣僚は、「幣原首相の「芝居」に(……)気づいていた者と気づかなかった者とに分かれた」として、「芝居に気づいた」閣僚として入江俊郎法制局長官、佐藤達夫法政局次長、金森徳次郎吉田内閣国務大臣の3名を挙げている。ただし、「幣原