なぜ悲しみや苦しみがあるのか

「なぜ人生に苦しみや悲しみがついてまわるのか知っているかい。それは、苦しみや悲しみが肉体でもない、心でもない、霊魂の内にある本当の自分を発見させるからなのだよ。宇宙真理の仕組みは、実に良くできているんです。宇宙真理である本当の自分をいち早く発見し、目覚めたものは、人間娑婆世界の苦しみから解放されるようにできているのですな。その逆で、いつまでも発見しないものは、発見するまでは、四苦八苦から解放されないようにできているのです。この世の苦しみから早く解放されたいのであれば、諸君の内に鎮座まします本当の自分を発見し、目を覚ますことですぞ。」

～中村天風氏とおぼしき人の言葉～

「なぜ人生に悲しみや苦しみがあるのか？」

それをいつも考えてきたわけである。

「いったいどうしたら、悲しみや苦しみのない人生を送ることができるのか?」

それをいつも考えてきたわけである。

だから、この言葉にしびれたわけである。腑に落ちたわけである。

実際のところは、幸福な人生とは、悲しみや苦しみを味わわないことと信じていたのである。

それゆえ、悲しみや苦しみを回避するために努力するのが、幸福な人生への道と信じてきたのである。

だから、いつも、自らの信念や直感を疑ってきたのである。

なぜならば、ここ20年における
我が人生は、どれもこれも、悲しみや苦しみをともなうような選択を繰り返してきたからである。

しかし最悪に見えた人生選択も、
そのすべてが、本当の自分の発見のためのものであったととらえれば、
すべて正解だったということとなる。

その証拠に、これまでにない、
心の穏やかさを感じているのである。

そして、自分しか歩めない。そういう道が、見えてきたのである。

つまるところ、人生における
「喜び、楽しみ」は、銅の糧であり「苦しみ、悲しみ」は、金の糧と
なるわけである。

すべて本当の自分を発見するために
必要不可欠なものなのだということ
である。