ずっと前から日記を書くのが好きだから
6/1(土)
心待ちにしていたお休みの日。
大好きな友達と彼、双子の相棒に会いに東京へ。
新宿から待ち合わせの代々木八幡駅へ向かう。
改札を抜けると、眩しい笑顔の友達が手を振っていた。
ピクニックをしようと約束していたから、雨予報の中今日だけピンポイントで晴れてとっても嬉しい。
お気に入りのパン屋さんで好きなパンを選び、我らの元バイト先ドトールでドリンクを買う。
彼女と会うのは半年ぶりだったけれど、すぐに楽しく柔らかい雰囲気に包まれた。それはきっと、一緒にいる人が安心するような、そんな気遣いができる彼女とだからなんだと思う。
大切にしている価値観や好きなものがよく似ている私たちは、思いつくままにお話をしながら一緒にいる時間を過ごした。
一緒にショッピングもしたよ。これかわいい、これ似合うよ、とたくさんの「好き」を共有する時間はときめきに溢れているね。
夜は東京に住む彼と合流して、お互いの誕生日プレゼント探しの旅に出る。
途中で2人が大好きなガチャガチャも回した。
彼はお目当てを見つけて、コンプリートするまで回していた。家に帰って早速組み立てると、かわいい列車のできあがり。
6/2(日)
朝、なかなか起きない彼の寝顔を見ながら髪を撫でる。
カーテンが閉まった部屋はまだ薄暗く、彼が隣にいる安心感と嬉しさで気持ちが溢れそうになる。
同棲したら毎日こんな風か…幸せだろうな。
昨日回したピュレグミのガチャガチャをカバンにつけて一緒に家を出る。彼は友達に会いに、私は双子の相棒に会いに。
ホームでお別れする時、何度も手を振って振り返ってくれて少しだけ泣きそうになった。
特急に乗って双子の相棒が住む横浜へ向かう。ピコンッとLINEが来て見てみると「今日が楽しみすぎて昨日は寝れなかったよ」だって。思わずにっこり。見つけた瞬間ぎゅーっとハグをして、それから喫茶店で積もる話を。相棒が住むシェアハウスを覗いて、はじめましてのあたたかい人たちと出会った。
芝生に並んで、LAに住む大好きな友達とビデオ通話をする。彼が日本に留学に来ることが決まったと聞いて、胸が高鳴った。
どこに住んで何をしていても、あなたは変わらずにあなただね。すてきな仲間に囲まれて、自分の芯を持って暮らしている相棒が誇らしい。
のんびりしていたら、予定していた特急に乗り遅れてしまった。
時間を潰すために入った新宿のBECK’S coffeeで、相棒の書いたエッセイが載っているアンソロジー「よい花はあとから」を手に取る。
本を読みながら、ひとり涙を流した。
隣の人とは距離が近かったけれど、誰も周りなんて気にしていない。都会の近くて遠い距離の取り方に少し救われた。
6/3(月)
いつも通りの時間に起きて、お弁当のおにぎりをぎゅっぎゅっと丸めたら職場へ向かう。
私は大学生の頃から、絵本のキャラや可愛い靴下を仕込んで気分を上げるのが好き。
今日は最近の私に取って密かなブームである「ノラネコぐんだん」という絵本のキャラ、黄色いノラネコ達の靴下を履いて行った。
可愛いもの好きの先輩や子どもたちが気づいて「かわいい〜」と伝えてくれて心が踊ったよ。
こういう楽しみを日常の中にたくさん忍ばせたい。
6/4(火)
仕事柄、子供が泣く場面にはたくさん遭遇する。勝敗のあるゲームで負けて泣いたり、自分の思い通りにならないことに苛立ったり。
私には取るにならないことでも、子どもたちにとっては大きく心を動かす瞬間が日々の中に散りばめられているみたい。彼らの世界は私が思っている以上に、カラフルで広い。
6/5(水)
最近は残業が続いていたけれど、今日は定時で上がれた。嬉しい。
だんだん日が長くなってきて、夏の気配を感じる。
外に出ると羊みたいな雲が見れていい気持ち。
夜は資格の勉強をがんばれた。勉強をするときは、作業用BGMを流しながらやると集中できるってことに最近気がついた。
寝る前には彼と電話も。
次会う時のデートの予定を立てたり、たわいもない話をしたり。電話って、ちょっとした物音から相手が何しているか探れるのがおもしろい。
彼の声がだんだん眠くなっていくのを聞きながら、私ももう瞼を閉じてしまいそう。
でも、いざ寝ようとするとなかなか眠れない。
明日も仕事で、朝からはじめましての子と会う。少し緊張しているのかな。
はじめましては何度だって、心地いい緊張感に包まれる。
6/6(木)
家に帰ってきて、いつも通り資格の勉強を終える。寝る前に長濱ねるちゃんのエッセイ集「たゆたう」を一編だけ読むのが最近の楽しみになっている。
今日は「おばあin TOKYO」という題のお話だった。死ぬまでに歌舞伎を見たいと言っていたおばあちゃんと一緒に、貸切の温泉に入ったり歌舞伎を見て心を動かされたりする彼女。
いっぱいお金使わせたね、ごめんね、ありがとう。そういうおばあちゃんに、「そのために働いているんだよ」と返すねるちゃん。
彼女のエッセイは何一つ飾らず、等身大で真っ直ぐだ。だから心に届くものがある。
6/8(土)
仕事を乗り越えて家に帰ると、帰省していた双子の相棒とお母さんが唐揚げを作りながら待っていてくれた。
おいしいご飯を準備して待っていてくれる家族がいるってなんて幸せなんだろう。
私がやりたいと言っていた焼きポンデリングをやるために、相棒がミスドを買ってきてくれていた。
「私が買ってあげたんだよ」とかやけに上から目線だったけれど、そんなことどうでもいいくらいにわくわくが止まらない。
明日は大学時代に出会った親友ちゃんが遊びにきてくれる日。東京から特急で2時間かけて私の住む街へ来てくれる。
彼女は私の住んでいる場所が大好きで、ずっと一緒に巡りたいと言ってくれていたから嬉しくてたまらない。
フィルムカメラの現像も取りに行く予定。少しだけ明日の準備をして、遠足の前日みたいな気持ちで眠りに落ちる。
後日、その親友ちゃんと
大学1年生の春、私は日記を書きはじめた。
入学式で有名なOBの方が日記を書くといいよと伝えてくれて、その話を聞いていたら「なんかいいな」と思ったことがきっかけだった。
最初は毎日、その日にあった出来事とそれに付随する感情を書き連ねていた。
日々を重ねるごとに、心が動いた出来事を残し、気持ちを整理するためのものへと変わっていった。それは私にとって自然で心地の良い変化だったけれど、少しの寂しさも感じていた。
1週間まいにち日記を書いてみて、何でもない毎日が愛おしいものに変わったように思う。ううん、日記を書くことで毎日をより愛せるようになったのかな。
1日として同じ日はなかったし、心が動く瞬間がこんなに沢山散りばめられていた。
いつか、日記本やエッセイを出してみたい。
誰かに心が動いた瞬間を届けたいと、ずっと前から考えてる。好きなものを詰め込んだZINEもいいな。
ありあまるくらい大きな夢だけれど、いつか、誰かに届きますよう。