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立山連峰が私たちにくれるもの。
今回書くのは、ちょっとだけ、先住民族の話から脱線した話題。でも、私が先住民族の文化が好きな理由につながる話だ。
富山で暮らし始めて3年ほど。この地では、四季の移ろいが、これまで以上にはっきりと感じられる。冬は雪が降り、春になると草花が元気に芽を出し、夏はびっくりするほど暑く、秋は紅葉がしっかり色づく。
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そして、四季や天気と共に、富山の町なかから見える立山連峰も、いろんな姿を見せてくれる。雪に覆われた山々は、毎回、息をのむほど美しい。特に、晴れた日は。
「なんだか、立山連峰を見ると、ほっとするよね」
そんな声をよく聞くけれど、その気持ちが、痛いほど分かる。もし、何かのきっかけでこの地を離れることになったら、私は絶対に立山連峰を見ながら、泣いてしまうと思う。特にこの記事の一番上に入れた写真は、大切な冬の一コマだ。雪化粧した立山連峰は、本当に美しい。
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先住民族のストーリーや日本人の古来からの信仰でも、山を神様に見立てることは多いが、ここに住んで、日常的に立山連峰を見るようになった、感覚として、それが理解できるようになった。海も然り。だから、大切にしながら、これからも山や海と共に暮らしていけたら、と心の底から願っている。