iPhoneのAR計測器に見る未来。
iPhone SE のコンパクトさをこよなく愛す いなつち☆稲田智 です。
どこかのiOSバージョンからか、「計測」という機能がつきました。この機能、実はAR(拡張現実)計測器であり、結構感動したので、noteに記します。
1.AR計測してみた。
拡張現実(かくちょうげんじつ、英: Augmented Reality、オーグメンテッド・リアリティ、AR)とは、人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術、およびコンピュータにより拡張された現実環境そのものを指す言葉。
[Wikipediaより引用]
なんか難しいですが、要は実物をカメラで映しているときに、画面上にいろんな情報出してくれますよ的なことだと解釈。
こんなアイコンのアプリです。純正アプリ↓背景は無視して下さい(笑)。
今回は、使い古されたFIRST AID KITのケースを測ります。対象物にカメラを向け、測りたい部分の始点と終点を結びます。こんな風に測ります。多分使い方合ってると思います。5cmと出ました↓
そう、これこそが「人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術、およびコンピュータにより拡張された現実環境そのもの=拡張現実(AR)」なのです!
現実世界を見ているだけではわからない情報を画面に表示してくれるってことですね。
とりあえず、平面の縦横を測ってみます。緑十字をターゲットにしてみると、「矩形を追加」と出ました↓
ちょっと意味わかんなかったですけど、+ボタンを押したら、計測されました。縦7cm、横7cm、面積49cm^2。面積も出るのですね↓
どの程度の精度か調べるため、メジャーでも実測してみました↓
実測の方だと、6.5cmぐらい。AR計測器は7cmでしたので、AR計測の方がやや大きく出るようです。
次に立体を測ってみます。こんな感じになりました。縦17cm、横22cm、高さ5cm↓
実測との比較結果は以下でした。
・AR計測 縦17cm、横22cm、高さ5cm
・実測 縦16cm、横23cm、高さ6.5cm
少し違いは出ますが、ざっくり大きさを知りたい程度の用途なら十分だと思います。
なかなか未来的な機能です。
2.ARから見る未来。
AR、まだ精度は弱いですが、いずれ技術的に解決すると思います。そしてARの精度が上がり、普及したとき、そこにはどんな世界が広がっているのでしょうか。少し想像してみました。ここでは「計測」に的を絞ってみます。
メルカリで出品する前に写真を撮っただけで送料・販売利益がわかる。
メルカリ、私は売る専門なんですが、大物だと送料がいくらになるか事前にわからないんですよね。メルカリだと基本、送料は売主持ちで販売利益に直結する費用なので大きな悩みなのです。
ARが発達すると、出品するための写真をスマホで撮るだけで必要なダンボールサイズと送料、販売利益を自動算出してくれそうです。
そうすると、大物であまり値が付きそうにないものは送料がかかって販売利益が出ないので、最初から出品しないという判断が取れるようになります。
また、衣類の出品だと、サイズを測るのが面倒なのですが、それも瞬時に計測して、出品コメントへの記載までやってくれるとなお良いですね。
計量カップが不要になる。
すでに平面の面積が計測できるので、いずれ体積が出せるようになりそうです。そうすると料理する際に計量カップを使わなくても、そこら辺にある適当なコップで何mlなのか量れます。計量専門のカップは無くなるかもしれません。
服着る前にサイズが合うかわかる。
ZOZOスーツを着なくても服や靴のサイズが合うか事前に計測できるようになりそうです。試着しなくてもいいのは楽ですね。
健康診断で写真撮るだけで身長、胴回りなどがわかる。
健康診断の際、いちいち計測しなくても一瞬で身長や胴回りが測れるようになりそうです。効率がよくなって、診断の待ち時間が減るかもしれません。というか、事前に適当にスマホで撮っておいた日常のセルフ写真をアップロードするだけになるかも?
冷蔵庫など大物家電や家具が家に入るか事前にわかる。
すでに部屋に家具を配置してみるアプリはあるみたいですが、より正確に測れれば、より実用的に冷蔵庫が入るかなどの判断に使われると思います。
引っ越し前に家の中の写真を撮るだけで、必要な梱包ダンボール数がわかる。
引っ越しのときに業者さんにダンボールを持ってきてもらう際、いくつ必要かがわからないですよね。それが家の中を撮影するだけで、ダンボールに入れるものと入れないものを自動判別し、ダンボールや緩衝材などの必要数を出してくれたら無駄がなくなって便利そうですね。
ARって何年か前からビジネス上では話題になってましたが、なかなか個人が日常的に使うまでには至っていませんでした。
iPhoneの「AR計測器」。これは便利です。もう少し精度が良くなると、定規やメジャーはいらなくなるでしょう。iPhoneをきっかけに、個人にもAR技術が普及し、現実世界の輪郭が広がることを期待します。
おわり。
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