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【人間と何か】 読書メモ#18
みなさん調子はいかがですか!?
本日も「本」についてです。
自己紹介にも書いたマイルールを大切にしながら、私の大好きな本について書いていきたいと思います。
※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつもありがとうございます!
基本情報
マーク・トウェイン(著/文), 中野 好夫(翻訳)
岩波書店 出版
1993年4月7日 第1刷発行
私が本書を読んで感じたこと
最近、学生のプレゼンを聞かせていただく機会がある。
たまたまかもしれないし、そういう設定なのかもしれないが、それらに共通するのが、
「自分とは何か?」
「人生とは何か?」
といった大命題に向きあっているということ。
アイデンティティの確立に向けて、一生懸命模索しているということなのだろう。
探索の途中経過を他者の前で披露する。
これは誰にでもできることではないから、本当に頭がさがるというか、自分が恥かしくなる。
そんな若者の姿にすっかり影響を受けた中年の私は、この本を見つけて即買いした。何だかとてもタイムリーだった。
著者は、人間の行動の動機は「衝動」ただ一つで、自分の心を満たす「自己是認」を常に目指すものと結論づけていると私は読み取った。
著者は、「義務」と一般に規定されるものすらも、衝動を満たすための行為と考えている。
確かに、義務に従わないという選択肢がないわけではなく、従うという選択決定を自ら下したと考えれば、自身の何らかの衝動を満たしているということができると感じた。
この著者の考え方を、訳者は「決定論的人間観」と言っているが、著者は一方で「心は自動機会」とか「外からの刺激で勝手に動く」とか「操ることはできない」ということも言っているから「機械論」的でもあるなと個人的には感じている。
だとすれば、上記学生が考える大命題に対する答えは、
『自分の心が満たされるままに。赴くままに。』
あるいは、
『自動的・機会的に決まっていく。』
そんな曖昧で無責任で冷たい答えになってしまわないだろうか。
決してそんなことはないと思うのだが、何とも私には難しい。。。
むすびに
私が思う『人間とは何か?』
それは、”複雑”な「物」とも「者」とも言えない「もの」である。
これが今の私の精一杯の答えである(笑
余談
本に関する投稿は、本作で#18です。
最初は「書評」としていたものが多かったのですが、最近は「読書メモ」としているものが増えてきました。
およそ「書評」と言えない薄いものが多くなってきたり、著者があまりにも大作家過ぎて恐れ多かったりと、かなりブレてきています。
一方で、「おすすめ」的にするのも何かしっくりこないなぁと思っている今日この頃です。
いつか定まる日が来るのでしょうか?
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