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【会議の技法】 読書#157

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は会議についてです。
ワークショップとかならよくあるけど、会議についてって案外と珍しいですよね!

ヘッダーは、富士翔太郎さんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

吉田 新一郎 (著)
中央公論新社 出版
2000年2月25日 第1刷発行

全235ページ
読書所要期間5日

本書も、バリューブックスさんで購入しました!!

私が本書に出会うきっかけ

「会議」という言葉・行為に関して、みなさんはどう捉えているだろうか?
ぶっちゃけ、なかなかイメージが悪いのではないだろうか笑

実は、私はそれほど悪いイメージを持っておらず、会議が一部の人のものになったり、単なる「報告会」にするからマイナスイメージになってしまうのだと感じている。
私なりの実践を続けている中で、大変参考になりそうな一冊を見つけたため、手に取った。

私が思う、この本の本質

序章の冒頭から、衝撃を受けた。

①コミュニケーションがとれない。
②上から降りてくるものしか実行できない。
③こなすだけで精一杯
④考えない人が多すぎる。
⑤チームとして機能していない。

本書P4

本書は、四半世紀も前のものだが、今書かれたのかと思うほど、私の行い・心構えが見透かされているのかと思うほどの内容だ。
要するに、本来これらをみんなで解決するために知恵を出し合い、合意を築いていくために行われる手法の一つとして会議が駆使されるはずなのに、その手前で長らくつまずいているという現実を突きつける。

「25年経っても全く色褪せていない・・・」
ということが衝撃であると同時に、残念な気持ちになった。

よって、まずはそこをしっかり学ぼうではないかと訴えているのが著者であり、本書の趣旨であると感じている。

序章P8-10にかけて、
これまでの会議の在り方(問題点)
これからの会議の条件(解決策)
示されている。
日々会議のあり方を含めた組織の生産性を考えている人にとっては、かなり腹落ちするというか、この本の方向性が一気に理解できる部分ではないかと思う。
これほどまでに明確なインテークが、まさに日々の会議でも行われるべきものだと痛感させられる。

私が感じたこと

会議への関わりを高める。

第2章「会議をはじめる」の一項目だ。
会議がスタートする段階で、各自明らかに認識しておく必要がある5つのポイントが整理されていた。
それに目を通すと、私がやっている・できていると自信をもって言えるのは、たった1つの項目しかなかった涙

それは、
〈会議の長さはどれくらいか?〉
を初めに明示するということ。
この点だけは、最初に必ず参加者の皆様へお伝えする様にしているのだが、他の4つについては、本当に耳が痛い(目が痛いと言った方が適切か)ものであった。

つまるところ、4つのポイントが満たせない根本的原因は、
「”やらなきゃいけない”ものと考えているから」
ということに他ならないものとなっていると私は感じている。

・なぜやるのか?
・なぜこの時期なのか?
・何をどの様にやるのか?

つまり、
・why・when・whatとhowが未定で、
・誰か(who)とどこで(where)だけが先に決まっている

ということが、少なくとも私にはままあるなぁということを反省している。これでは、世の中的に言われるところの「ありき」の会議であることを自覚しなければならない汗

・上司から言われたから
・毎年この時期にやっているから
・とりあえずやっておいた方が無難そうだから

的な流れをいかに断ち切れるか。
これを乗り越えた先には、おそらくコミットメントが高まった有機的な集まりが実現できるのではないかと想像する。

ユーモアが大切

お偉い方々が集まって、形式的・伝統的に会議を行うということは、どこの企業でもあるのかもしれない。
私は、自身が主催する会議において一回は狙いにいきたいと考えてしまう。

まだまだ慣れない若い頃は、
・狙いにいって実際に笑いが起きた時
・逆に狙いにいって起きなかった時
いずれもその直後に脳みそがフリーズする、頭が真っ白になるという経験を何度もしてきた笑
笑いが起きた時は満足で、起きなかった時はショックで起こっていたことだろうと思う。

この項目は、私にとって大変勇気を与えてくれる。
会議の効果を最も容易に高める方法の一つが、ユーモアだと言ってくれているからだ。
私はこれにより、
・安心感を参加者の皆様へ与えたいし、
・気軽にやって良いんだと思ってもらいたい
と考えている。

だからこそ冒頭に書いたお偉い方々は、そうでない状態でやる会議に慣れきっている方々である場合が多いから、「何言ってんだお前」と言われるどころか、リアクションさえ起こらない場面が多いのは事実。
だが、お偉いさん達だからこそ、形式ではない活発な議論を会議の中でしていただく必要があるのだと思う。

出席者の問題行動

これは大変に面白い項目だった。
会議へある程度参加し、主催してきた中堅あたりの方にとっては、「あるある」が列挙されていることと思う。
8種類にまとめられているが、私には全てのパターンで経験がある。
当時の様子が鮮明に思い起こされた笑

本書が優れているのは、これらへの対処法が同時に示されているところだ。
「あるある」を見てニヤニヤしながらも、しっかりと次へ向けてバージョンアップできること間違いなしである!

むすびに(まとめ)

本書は、これまでの会議の在り方を問い直し、これからどうより良いものにしていくかを考えさせてくれるものだ。
つまり、『変化』することの必要性を提起するものであると私は捉えている。

その意味で、P221以降に示される〈変える際の「原則」〉として挙げられる9項目は、大変に示唆深いものであると感じる。
「会議を変える」のみならず、
・あらゆる変化に対して必要な心構えや、
・実践に際しての留意事項
が極めて明確に示されている。

会議を主催する側のスキルや経験というものは、言うまでもなく大変重要であるが、やはり結局のところその成否を握るのは参加者であると言って良いだろう。
こうした方々と、
・リアルで読めない流れの中でどう折り合っていくか
・相乗効果を図っていくか
が、私たちの腕の見せ所であり、醍醐味なんだろうと感じる。


冒頭にも書きましたが、やはり本書はこれまでに目にしたようなワークショップデザイン的なお話しとは一線を画す内容だったなぁと改めて感じています。
また、「会議の技法」と題してはいますが、私の中では「変化の技法」と言っても良いくらい、重要なものだと思っています。
なんせ、『変化』させるためには、必ずと言って良いほど「会議」が開かれるのだと思いますしね。

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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