vol.8 「SECIモデルについて」 タイムマネジメント
人生を豊かにするため、仕事で活躍するため、実践で使えるタイムマネジメントのノウハウをご紹介していきたいと思います。
SECIモデルを知って暗黙知を形式知に変換しよう
ナレッジマネジメントの真の目的は暗黙知の共有による組織の生産性向上や活性化であると考えます。
SECIモデルとは
SECIモデルとは、「共同化」「表出化」「連結化」「内面化」という4つのステップで構成された知識創造のプロセスです。暗黙知を形式知に変換し、形式知を暗黙知に変換する場を設けることで、個人のノウハウを全体で共有しようという考えです。
「暗黙知」と「形式知」についてはvol.7ナレッジマネジメントで説明させていただきました。復習になりますが、下記の通りです。
暗黙知
主観的な知識で他人に伝えるのが困難なものです。ベテラン営業マンの長年培ってきた熟練の技やノウハウなどです。SECIモデルを意識することで、組織内における暗黙知を形式知に転換し共有される知識を継続的に活用できるメリットが得られます。※SECIモデルについては後日詳しく解説します。
形式知
形式知とは暗黙知と反対に、客観的な知識で言葉や図などで払わせるものを指します。業務工程や営業方法などマニュアル化された知識などが当てはまります。
SECIの4つのステップ
共同化(Socialization)
「共同化(Socialization)」とは、簡単に言えばベテラン社員の言葉や形にできないノウハウを若手社員が実際に体験する作業のことです。マニュアル化されていない作業をまずは体で覚えることから始まります。
表出化(Externalization)
「表出化(Externalization)」とは、「共同化」によって得た暗黙知の情報を形式知に変換するステップのことです。経験によって得たコツやノウハウを、言葉や図で表現していきます。ここで業務工程やマニュアルを作る作業が始まります。
連結化(Combination)
「連結化(Combination)」とは、「表出化」によって変換された形式知を、ほかの形式知と組み合わせることで新たなマニュアルを作ることです。たとえば、作ったマニュアルを、ほかの部署・作業グループが作ったマニュアルと比較し、新たな視点が得られ、より包括的なマニュアルを作成することができます。
内面化(Internalization)
「内面化(Internalization)」とは、「表出化」「連結化」の過程を経てまとまった形式知が、個人的な暗黙知へと変わっていく身体化のプロセスです。新しく作ったマニュアルの内容を実践しているうち、自分のなかで、新たなコツやノウハウが生まれます。
まとめ
内面化された新たな暗黙知は、いずれ「共同化」によってほかの人に伝わり、SECIの4つのステップが繰り返されながら、より精度の高いものへと成長していきます。