趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.017 読書 ジェフリー・ディーヴァー「ブラック・スクリーム」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は読書、ジェフリー・ディーヴァーの「ブラック・スクリーム」についてです。
大好きなジェフリー・ディーヴァーの”リンカーンライムシリーズ”の文庫本の最新刊です。
ハードカバーは重いので持ち運べないので、自分は文庫本派なんです。
今作でなんと第十三弾。いつも上下巻なので合計26冊!
本棚にブルーの背表紙のコーナーができています。ジェフリー・ディーヴァーコーナーが。
ルメトールやキングも同じ青ですが、冊数は及びません。
ほぼ毎年出ていて、いつも本屋さんに行くと出ていないのかチェックする作家の一人です。
リンカーンライムシリーズ、四肢麻痺の天才元科学捜査官リンカーンライムと元モデルの女性警察官アメリア・サックスがバディを組んで難問の事件に挑んでいくお話。
第1作の「ボーン・コレクター」はディンゼルワシントン、アンジェリーナ・ジョディー主演で映画化されました。
シリーズものって大好きですが、
百鬼夜業シリーズ、守り女シリーズ、新宿鮫シリーズ、三島屋変調百物語シリーズ
古典部シリーズ、小市民シリーズ、杉村三郎シリーズ、ビブリアシリーズ、ミレニアムシリーズ、帝都物語、ジョーカーゲーム、十二国記、ぼんくら、鹿の王、巷説百物語、
やはり同じキャラをずっと何年も追っていくのは楽しいですね〜。
主人公たちの成長やライフイベントが見れますから。
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今作の「ブラック・スクリーム」
13作目も読んできて、ついにリンカーンライムとアメリア・サックスが!
なんだかこの「ブラック・スクリーム」の物語の評価じゃなく、
シリーズ全体での素晴らしい展開があるので、すごく印象に残りました!
ネタバレになるので書けないw
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物語はニューヨークの路上で男性が拉致されて、被害者が監禁された映像が動画サイト公開された。
その動画には被害者の叫びをサンプリングした音楽がついていた。
リンカーンライムは操作を依頼され、証拠物件から被害者を救出したが、犯人は国外に逃亡してしまった。
それから次はイタリアでまた同じような事件が起きる。リンカーンライムは操作のためにアメリア・サックスとナポリへ行く。
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リンカーンライムシリーズの面白いところは、彼が四肢麻痺なのでラボから出ず天才的な頭脳で事件を解決していくところが魅力。
恋人で捜査官のアメリアが手足になって証拠を集めていく。
なので今まで、バハマに行ったぐらいで、ほとんど外へは出たことがなかった。
ミステリーで”安楽椅子探偵”というジャンルがありますが、それに近い。
なのに、今回はイタリアへ!?
まずここが今までのシリーズの中で異色。
そしてアメリカからイタリアに行くメンバーが主人公の四肢麻痺のリンカーンと恋人のアメリア、介護士のトムの3人だけ。
いつものニューヨークの刑事や鑑識やFBIのメンバーがいない!
そこへイタリアの警察と協力して捜査をしていく。
イタリアの警察がまた一癖二癖もあるキャラで面白い。
一番おかしいなと思ったのが、下巻の半分ぐらいまでなんだか展開が緩く
残虐なシーンもなく、人もあまり死なないので、
あれ?今回なんだか緩いけど大丈夫かなジェフリー・ディーヴァーと心配になりました。
と、思ったらやっぱりジェフリー・ディーヴァー
大どんでん返しを用意していて、最後は叩き込むような展開に。
事件が解決したらなかなか面白かったと思える展開でした。
そして最後にこのシリーズをずっと読んできたファンには嬉しいサプライズがあります。
なんなんでしょうね。この感覚。
シリーズものでないと味わえない感じですね。
長いこと一緒に物語を歩んできた作家と主人公たちと読者にだけある気持ち。
家族のようで友人のような感じ。
ぜひ読んでみてください。
今日はここまで。
捜査で何も見つからず無駄足だったことについてイタリアの若い警察官がアメリアに聞くシーンで。
「そうなの、何もなかったわ。
でも、手がかりを一つ削除できたじゃない?
次に結びつく手がかりを見つけるのと同じくらい、意味のあることよ」
/P.107「ブラック・スクリーム」下巻より