人生って思い通りにいく訳じゃない。でも、悪くない。
仕事や人生において「何がやりたいか?」もいいけれど、「何ができるか?」も同じくらい役に立つんですよね。
でも、自分は何ができるかは意外と自分で見つけづらい。 分かりやすいのは、「他の人は嫌々やっているのに、自分はそんなに苦じゃないこと」です。
ぼくができること
例えばぼくの場合、物事の要点をまとめたり構成案を作るのはサッとできますが、一般的な事務処理とかは死ぬほど苦手です。他者に意図を伝えて合意形成することは苦ではありませんが、細かい書類仕事や進行管理は全然自信ありません。
要点をまとめたり構成案を作って合意形成をすることはぼくが「やりたいこと」ではありませんが、「できること」なんだなと思っています。
「できること」には3つのメリットがあります。
「やりたいこと探し」より、「できること探し」
10月も終わり、4月に入社した社会人ルーキーには「これが本当に自分のやりたいことなんだろうか…」と悶々する人もいるかと思います。 やりたいことがあってもいいけど、皆が全員あるわけではありません。ぼくがそうだし。別に変じゃない。やりたいことがなくても、できることはあるかもしれません。
幻想の「やりたいこと探し」よりは、日々の中で「できること探し」を試してみてもいいんじゃないかな…と思います。取っ掛かりになるし。
例え小さくともできることを見つけると、組織やチームの中で自分の居場所のひとつになります。まずは立てる場所が欲しいですよね。よかったらお試しください。
ぼくの「やりたいこと」
ちなみにぼくの「やりたいこと」は毎日図書館に通って、面白そうな本を借りてきて、縁側でゴロゴロしながら本を読むことです。猫が側にいてくれたら言うことはありません。
そんな仕事あるわけないじゃんと言われそうですが、似たことを言っていたのが目黒考二なんですよね。元・本の雑誌の社長です。
「とにかく毎日本を読んで過ごしたい。それ以外は一切やりたくない」という目黒考二は色々あって『本の雑誌』の初代社長となりますが、アルバイト学生たちと一緒に汗まみれな青春を過ごします。本も読むがそれ以上に毎日忙しい。このドタバタな青春は『本の雑誌風雲録』に詳しいのでぜひ読んでみてください。めっちゃ面白いです。
つまり、本の雑誌・初代社長の目黒考二は社長業が「できること」でした。まあ、やらざるを得なかったからだと思うけど。 やりたいことは「とにかく毎日本を読んで過ごしたい。それ以外は一切やりたくない」で、できることが「出版社の社長」。
ぼく、この事例がすごく好きなんですよね。
人生って思い通りにいく訳じゃない。でも、悪くない。