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創作論まとめ

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2020年8月の記事一覧

普通の人は出来ない、主人公を書くことの難しさは欠点部分にある

 おはようございます。  この前Twitterをチラっと覗いた時に「キリト復活」がトレンドに乗っていて、そういえば主人公について書いていなかったと思い急遽書くことにしました。  主人公というのは書くのが難しいキャラクターです。  特にゲームの主人公は立ち絵がない一人称視点なことを加え、ボイスまでありません。それはある種の没入感を与えるために配慮された原点みたいなもの。 主人公の分類 鈍感・成績底辺・常に朝寝坊・優柔不断・スケベ  これはまとめサイトから持ってきた20

長編作品を最後までプレイしてもらうために必要な『秘訣』はなろう小説にある

 こんばんは。  本題に移る前に、前記事でも言っていた通り、今製作中のゲームについてちょっとだけ語らせてください。  『ダブルカタルシス』のコンセプトは 「人は誰しもが犯罪者になり得る」  です。  なので、ヒロインにもそのコンセプトはのしかかります。  こんな状況にしたらヒロインでさえも人を殺すんじゃないか?  とか。そういう感じので作りました。  タイトルにもある通り「カタルシス」なので悲劇がテーマです。  そこに「ヒロインが作ったなんでも出来るさいきょ

ウケるコンセプトにはわかりやすさだけなく斬新さもある

 前回の続き。記憶に残るようなコンセプトとは何か?  「初恋は年齢天秤の中で」がウケたのは、わかりやすさだけでなく、年齢を上げ下げできると言う斬新な設定があったのもそうです。  この作品ドラマ化出来るようなオーラすら持ってますからね。  タイトルといい登場キャラの年齢といい、デザインも一般ウケしやすいと思います(露骨な萌え絵ではない)   わかりやすいだけではダメなのか? 例えば「里一番の忍者を目指す!」というコンセプトだとナルトの焼き直しになりますし「海賊が財宝を見

愛されるゲームを作るためには、その人の記憶に残るようなコンセプトがいる

 前回の続き。(8/31追記 一番アクセスの多い記事なので固定化) 作者としては「1回プレイして、あー面白かった」で終わって欲しくないですよね。  出来るならそこから「キャラクターはこう感じたんだなぁ、自分ならどうするかなぁ」とか「ここの伏線はこういうことなのか! じゃああそこは」などと考察してもらったり、プレイ後にどうプレイヤーの働きかけがあるかで、そのゲームの真価というのは試されると思います。  面白いだけでなく、好きになってもらい、能動的に他の人の感想を見に行った

面白い作品には変化がある~その2~

  自作ゲーム『ダブルカタルシス』  ヒロインの個別√のオチだけが決まらずに手をこまねいています。  オチと言うのは、そのストーリーのテーマであり、最終結果。  そして何よりも「プレイヤーの予想を裏切る」ものである必要があります。ただの驚きではないですよ、なるほどそう来たか! という納得させる驚きです。  前記事で紹介した「こう思っていたのに、実はこうだった」もそれにあたります。  『ダブルカタルシス』は奈緒、カナリア、みいな、月乃、と4つルートがあり、その一つであ

面白い作品には変化がある~その1~

 感情移入については別の記事でも書かせてもらってますが、その掘り下げをここでもしたいと思います。  特に最近よく思うのは、話を書くのが上手い作者ほど、 「嫌いだったキャラクターを好きにさせてくる」ということでした。  変化というのは何も物語中のキャラが成長するだけでなく、それによってプレイしている側の印象がどう変わるかでもあります。  先日プレイしたフリーゲーム『僕らのノベルゲーム』でもそれを感じたので、取り上げさせてもらいます。  前置きした通り、主人公の友人ポジ