うつ病マンに「働かざるもの食うべからず」って言うヤツを黙らせる最強ワード
「うつで療養中なんです」
「仕事は?心の病気なんか気の持ちようなんだから!働かざるもの食うべからずっていうでしょ?」
「」
これをなんとかする最強ワードを今日は伝授します。
株式会社イメジン、ブランディング担当ライターの日野成美です。
前回の記事はこちら💁♂️
コンプライアンスが厳しくなり、会社ではハラスメントが禁止され、多様性が尊重される時代になってきました。
いろんな人がいたっていい。いろんな人を活用して仕事を楽しくやろう。多様性を尊重した方が労働がスムーズにできるね。
もちろん道半ばですが、21世紀はそんなダイバーシティな時代になろうとしています。
それでもまだまだうつ病マンたちを苦しめる「働かざるもの食うべからず」風潮。
「とにかく働け」「働かないやつはクズ」的なことを言われてしまうこともある。
「はぁ?
こちとらトイレに行ったりご飯食べるのすら必死なのに、座ってるのもつらいのに、お前の血は何色だ?」
と、うつ病を抱えて必死で生きてる側としては言いたくなるわけですわ。
ですが、まだまだ世の中には「うつ=心が弱い、気のせい、根性を叩き直せ」という考えの方が多くいます。
私はうつヌケするまでの17年、この「働かざるもの食うべからず」という言葉とずっと闘ってきました。
だから今日は、病人に働けと言ってくる人を一発で黙らせるために、ガチうつ時代使ってた最強ワードをご紹介します。
そして元気マンたちが口にする「働かざるもの食うべからず」の影に隠された意図とは?
自分のことを大事にするとすごくいいことがあるんよ!と叫ぶ啓蒙の金曜日、ただ生きているだけなことを否定される気分になるあの言葉を徹底分析します。
「脳の炎症」って言うだけで相手は黙る事実
私の経験上、健康な人って、
うつ=心の病=その気になれば治るのに甘えてるから治さない
→よし、一喝して治さねば!
みたいな一種の愛をこめて、うつ病人に対する叱咤激励を行います。
「つわりは病気じゃない」「新人いじめは教育文化」「男は仕事に専念」くらい古い倫理データなわけですが、多くの場合、言ってる側に悪気はぜんぜんありません。
そう、言ってくる彼らは「いじめてやれ」「傷つけてやれ」っていう意識でやってない!なんてこった!
多くの場合、ただ単に私たちに元気になってほしがってるだけ。
あるいは自分の不安をこっちに押しつけてるだけ。
そもそも、うつ病は「脳の炎症」ということをほとんどの人が知らないのです。(※諸説あります!)
健康な人のほとんどは結構ガチめに、うつは心の問題とか気の持ちようとか思ってる。
つまり、症状自体が実在しない錯覚、気のせいだと考えてたりすることも多いんです。
しかし実際問題、脳の炎症が物理的に鎮静化しない限り、うつ病との闘いは終わりません。
脳のバグはおそろしく、肉体の機能にも支障が出ます。
知らないことは罪じゃない!
だから黙らせる最強ワードがこれだ!
うつって、脳や神経の炎症なんです。
脳の炎症の結果、体や精神状態の機能が低下して、心が弱るのは症状のごく一部です。
ついでにこんな感じで言い添えるとこうかはばつぐんだ!
気分の落ち込みは症状の一部で、今このときもだるくて頭がぼーっとしますし、座ってるのもつらいです。
最新の学説だと、脳の炎症でこうなるらしいんですけども…
心じゃなくて「脳の疾患」っていうだけでかなりのインパクトだ!
私も病人時代の最後のころ、うつを「脳の炎症」って説明するようになってから一気に理解されるようになって、「大丈夫?脳使いすぎて疲れた?」って心配されるようになったから!
そう、ちゃんと知ればわかってくれる人も多い。
ほとんどの人は、ワルモノじゃない。
「働かざるもの食うべからず」と言ってくる親にどうすればいいのか?
しかーし。
多くのうつ病マンの前に立ちはだかるのが、どんな病でも死ぬまで働くのが美徳とされてた親世代(50〜90代)です。
役立たずは死!くらいに考えても世間的にオッケーだった時間がその人生において長い方たちなので、「わが子が人の役に立たない?なんと!」と奮起して追い込みにかかることもあります。
(※日野の親や祖父母は先進的で、こういうことは言わないでいてくれました。世代を問わず、考え方は人によります。あくまでも傾向です)
実際問題、自分の子どもが働かなくてパニクるシニアは多いです。
うつを怠け病だと考えていたり、「働いてこそまとも=そのレールから外れたら世間的に死ぬ」という恐怖心が強い親、子どもを老後の財政リソースと考えてる親は、自分の安心のために子どもに過剰な要求を働いてしまう。
薬を何錠も飲んでる、立ち上がるのに何分もかかる状況下での勤労はあきらかに過剰な要求です。
たとえ親からだろうがなんだろうが、断固として、無視してもいい。
親や家族から「働かざるもの食うべからず」と言われたときに、言い返すとしたらこれでどうでしょう!
お父さんもお母さんも、わたし(僕・おれ)のこと好きでしょ?
不安なのはわかるけど、なにも言わずに見守っててほしいよ。
はい、親はたとえ毒親であっても子どもに対して愛情があることが多いので、「わが子のこと好きでしょ?」って言ったら7割くらいの確率で「大好きだよ!」って返事してくる!
ウソだと思うなら、試してみ!
昔から日常的に命のやり取りしてるような毒親相手でないかぎり、「大好き」って言ってくる!うちの親は私のこと大好きって言ってたよ!
うん、問い詰めたよ!父さん母さんありがと大好き!
愛とは、信じることです。
親なら立派に育てたわが子を信じて、黙って見守っとけ!!
あと、話が通じない系の親(会話が命がけの闘いにならざるをえないケース)を抱えたあなたにもう1パターン伝授だ!
お父さん(お母さん)の時代とは、業務内容の複雑さが違うんだよ。
脳が炎症状態でできる仕事じゃないんだよ。
年間読書量300冊、史学専攻、社会人歴1年。知識の範囲でまっこと恐縮だが、説明しよう!
昔は単純作業が多かった。
極論かもしれませんが、1日8時間お茶くみとコピー取り、電話応対だけでお給料は発生していた時代があった。
いまは女性がお茶汲みだけやってたら会社が怒られるし、ってかセルフサービスでエスプレッソマシンが代行してくれるし、会計事務はfreeeやマネーフォワードクラウドがやってくれるし、コピー取らなくても資料はパワポで作って電子配布。
肉体作業的な単純労働が、デジタル化によって極度に減ったのです。
そのぶん、人間しかできない頭脳労働やホスピタリティが求められます。
しかも通信機器の進化により、スピーディさと効率性が当然のように要求される。
昔よりも労働内容が過酷になっているのです。
ドラッカー様も著書で「現代は頭脳労働の時代で、肉体労働より大変」っておっしゃっています。
たとえば、レジ作業だって昔とは段違いに難しい!
ずいぶん昔は仏頂面でお客様と雑談したり、なんなら舌打ちしながらレジ打ってるおばちゃんもフツーにいましたが、景気低迷にともなう過酷な経営競争を経ていまは顧客満足度UPのためにマスクの下までいつも笑顔でなきゃいけない。機械の操作も複雑になりました。
飲食業の衛生管理だって昭和、平成の頃より格段に厳しい。
「なら、家事くらいやらせないと」
家事が簡単なんて誰が言った?!ああ!!?
こちとら脳が炎症起こしてバグってるんだ、いつかはまた元気に働いてほしいなら、今黙ってしばらく寝かせて!
患者家族の接し方マニュアルはこちらだ!
脳を酷使する現代、脳の病気でもあるうつになるのはある意味、当たり前!
肉体労働と同じノリで頭脳労働してたら、死ぬから!
事実、うつを治すには心構えもフィジカルケアも両方必要です。ええ、大変なんです。
気分を持ち直しただけでは治りません。
仕事してお金稼ぎたいのはまず第一にこっちであり、いちいち他人に言われる筋合いはねーのです。
心身に生命維持の支障ある人間に対して、労働を強いるのは、過剰な要求。
たとえそこに愛があろうとなかろうと、拒否してもいいものです。
ほんとに働かざるもの食うべからず、なのか?
さて、そもそも本当に「働かざるもの食うべからず」なのでしょうか。
……そもそも論すぎるよねー。
社会の仕組み的には、勤労は義務です。
働いてこそ人間の時間やアクション、アイデアに価値が発生し、価値創造によってお金は世の中をめぐり、正常に社会活動がいとなまれる。
だから労働や勤労、就労は「必要なこと」。
弊社、株式会社イメジンも、商売をしてお金を回すことこそ社会に対してよりよいコミットメントの仕方だと考え、300年理念を提唱しています。
仕事って楽しいよ!
しかし人間はそもそも、存在しているだけで一定以上の尊さがあります。
それが基本的人権です。
マズローの五段階欲求にもあらわれていますが、「なにがなんでも生存してていい」っていうことが明確化されないと人間、クリエイティブなことができない!
第一トイレに行くのもごはん食べるのも大変なのに、生きること自体が苦行みたいなフィジカル・コンディションなのに、「他者に対して価値の創造をして、お金をいただく」なんて複雑なことができるわけねーのです。
具合悪い中で働くのが無理って、神経科学も言ってる!
つまり、つまりですよ。
「働かざるもの食うべからず」と「具合が悪い中で働けないのが罪」というのは、ベクトルが別の内容を扱ったもの。
働けるコンディションになったら、働けばいい。
なんてこった!当たり前のことじゃないか!ここまでダラダラ書いて損した!
焦りが「よかれと思って」過剰な要求=モラハラになる
ただし言う側にも理由はある。
うつになったが最後、10年単位で就労不可になって「ひきこもり・ニート化」する例はたしかに後をたたないのです。
これは不安MAXになる事実。
病人側からしたら治す方法がわからなくて苦しい。
医者に行っても治らない。
でも家族や周囲からしたら、
「治らないのはただ単になまけでは?そもそも病気ではないのでは?
これだけ休んでも治らないなら、そうに違いない!病気じゃなくて、気のせいだ!」
ってなっちゃう。
それが昂じて、こうなるのでしょう。
「治ってなくても働け」。
これまでうつ病を確実に治す方法は、体系化されてきませんでした。
「うつ発病=5年単位で寝込むor一生キャリアを諦める」に等しい時代が長かった。
治そうとしても、誰も治してくれなかった。
お医者さん行って薬のんでも、ぜんぜん元気になれなかった。
うつヌケハックでは、脳の炎症はもちろん体のめぐりや睡眠、心の構え方(マインドセット)など幅広い視点で、うつに苦しむあなたの「ふつうに元気になりたい」の夢を応援するコンテンツを発信しています。
「治るならなんでもよくないか」
「安心してうつヌケしていける社会へ」
を合言葉に、セルフケア情報をお伝えしているのです。
とりあえずこの辺読んどこ!
はたらかなくても、生きてていい。
でも、働いたほうが人生がおもしろいことも確かです。
今現在、過剰な要求には、こたえなくていい。
あなたは自分を守っていい。
でもいつか、働けるコンディションを得られる日のために。
脳を、体を、心をあなたがケアしていけますように、うつヌケハックはネットのはるかな海から応援しています。