Four Virtual Projects
山口勝弘は78歳の時点で、これまでに実現しなかったプロジェクトも含めた「4つのプロジェクト」を、想像(IMAGINATION)の中に存在する計画として発表しようと試みました。
山口勝弘はプロジェクトの流れを「計画→実現→社会的確認→予像→残像→保証」と捉えていた点も興味深く思います。
このような思考の軌跡は、これから活躍する若い世代のアーティストやキュレーターにとっても参考になるのではないでしょうか?
以下、本書より引用
Four Virtual Projects
1. 金閣寺
2. エジプト・ルクソールのネオン彫刻
3. いざなぎの丘の水と炎の噴水
4. コペンハーゲンのガラスとレーザー光のモニュメント
私は1970年代に、イマジナリウムと呼ぶ計画を発表して来ましたが、今回の想像上のプロジェクトもまた、計画と実現の間に多くの困難が予想されます。
そこで私は仮想プロジェクトとして発表する方法をとることにしたのは、人々に私の夢を見て貰いたかったからです。
つまり私の夢を見て貰うことを選んだのです。そもそも芸術作品には、こういう夢の共有もしくは、共犯者になるのも芸術の持つ存在性である。
つまり想像力を媒介とするため芸術と呼ぶことが許されるのでしょう。
©️Katsuhiro Yamaguchi