夜が好きだ。
厳密に言うと、カーテンを閉めて部屋の中で過ごす夜が好きだ。
なぜなら環境に左右されない平等な世界が広がっているように感じるから。
夜なら悪天候もぱっと見では分からない。
外の景色が都市の夜景だろうが地方の田畑だろうが、カーテンを閉めてしまえば同じ。
音楽を流せば外からの音も関係なくなる。
夜は全てを平等に包み込んでくれる。
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無論、外に出てしまっては不平等極まりない環境がそこに横たわっている。
それでも夜空は、晴れていようと厚い黒雲がたちこめていようと同じ闇をもたらしてくれる。
だから僕は夜が好き。
何の救いにもならないだろうけど。