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井出崎・イン・ザ・スープ
2018年11月9日 21:00
君の髪を撫でる。普段なら触らせてくれない、君の髪だ。張りのない表情、少し口を開けて寝息を立てる君はとても無防備で、ひいき目にみても正直なところ、可愛いとも綺麗とも言えない。いつもの方がよっぽど良い。ただ、とても愛おしいとは思う。だから、触れたくなる。出来るだけ控えめに、君を起こしてしまわないように。君の髪は少しにおう。それはシャンプーの良い香りとか、湿った不快な臭いとか、そういうことで