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#42 実は「認知症」という”病気”はない。~認知症検査の真実~

大阪大学名誉教授で認知症心理学がご専門の佐藤眞一氏の著書【認知症の人にラクに伝わる言いかえフレーズ】の中で、大変、興味深い一節がある。

🟠そもそも、認知症ってなに?
そもそも、認知症ってなんだと思いますか。
「忘れっぽくなる病気」、あるいは「脳が萎縮する病気」などと答える方が多いのですが、実は「認知症」という病気があるわけではありません。
アルツハイマー病や脳梗塞、脳出血、レビー小体病、前頭側頭葉変性症など、認知症を引き起こす原因となる病気は様々です。
これらの病気によって脳機能が低下し、生活に支障が出たり、自立・自律して暮らせなくなったりする、一連の「症状」を総称して、認知症と呼びます。

「認知症の人にラクに伝わる言いかえフレーズ」P.24~P.25より抜粋

この表現は、目から鱗だったw

それまで「アルツハイマー型認知症」とか「レビー小体型認知症」という表現に触れる事が多かったから、「認知症」という「病気」だと認識していて、認知症という病気は、「アルツハイマー型」とか「レビー小体型」という「タイプ」に分かれているのだと思っていた。

そうではなくて、先に「アルツハイマー病」という「病気」があり、その主な症状として、「認知症」がある。という、順番なんだね、これ。

そして、認知症の原因となる病気は、「アルツハイマー病」や「レビー小体病」だけでなく、他にも多数あって、「糖尿病」などでも、認知症の症状が発生する場合もあるという。

なので、本来の「認知症検査」というのは、「認知症を探す」検査ではなく、「認知症」という”症状”を発生させる「原因となっている病気を探す検査」。そこで、原因となっている病気が治療できれば、発生している認知症状も治る可能性がある。

なので「認知症かな?!」と思ったら、「認知症の検査をして下さい!!」と病院に行くのではなく、「認知症の症状が出て来ているのですが、何らかの病気が発生しているかも知れないので、検査して下さい。」というのが、”正しい”、ということになる。

一概に「認知症」と言っても、なんの病気が起因しているのか?によって、治療が可能かどうかも変わってくるし、薬の処方も違ってくる。

Ilsa経験談より

なので、家族が何となく本とか読んで、SNSとかでチョイチョイと調べて、「認知症じゃね?」と、”決め付けてしまう”のではなく、やはり、早めに本人を診察してもらって、原因となっている病気を見極めてもらう必要があると思う。

私も母の認知症介護で、認知症の症状については、かなり聡くなったが、父や夫に、母と同じ様な症状が見られた時には、「どうせ認知症。」と決めつけずに、早めに病院で精密検査を受検させるつもり。

今度は、見逃さないようにw



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