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デジタルツイン:現実社会の「双子」を、デジタル空間上に。環境を丸ごとデジタル化し、社会インフラなどを圧倒的に長寿命化。 (CASE: 94/100)

▲「デジタルツイン」とサステナビリティ

現実社会のデジタル空間上の双子、それがデジタルツインです。デジタルツインでは、モノや環境などから、IoTセンサー等で常時データを吸い上げることで、現実社会の状況をリアルタイムに正確に再現することができます。今、どこで、何が起こっているのかを離れた場所からでも正確に把握することができるのです。また、蓄積されたデータを活用することで、デジタルツイン上で未来の現実をシミュレーションすることも可能です。環境を丸ごとデジタル化することができるため、従来のモデル型のシミュレーションと比較して、より大規模で複雑な問題解決や改善を行うことに適しています。急速に拡大しているデジタルツイン市場は、2020年に31億米ドル、2026年までは急激な上昇が続き、482億米ドルに達するとも予想されています。

このデジタルツイン、サステナブルな社会の実現に必要不可欠な技術だと私は考えています。なぜならば、デジタルツインを使うことで社会システムや社会インフラ、生産設備などの圧倒的な効率化や長寿命化が実現できるからです。例えば、大規模な風力発電プラントの建設においては、これまでは過去の風況データから最適な建設配置を予測していましたが、デジタルツインを用いることで、実データをもとに非常に多様なパターンのシミュレーションを行い、最適解を見つけ出すことが可能になります。その他、工場や機械のリアルタイムなモニタリングができると、予知保全が可能になり、システム全体の寿命を大きく延ばすことも可能になります。

デジタルツインの適用は、大規模な産業システム中心に広がっていますが、技術が普及し安価になることで、私たちの暮らしも変えることが可能になります。自分の外見や動きのデジタルツインが実現できれば、最適な衣服や道具を選ぶことができますし、体内の様子までデジタルツインにできれば、最適な医療の提供も可能になりそうです。家のデジタルツインができれば、家具家電の買い物の在り方も変わるかもしれません。

まだまだ身近ではないデジタルツインですが、確実に我々の生活をサステナブルなものに変えてくれつつあります。「デジタルツインで試してみるね」そんな会話が普通になる世界がすぐそこまで来ているかもしれません。

▲参照資料

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。

2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.lab シニア・ディレクター 杉江周平

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

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