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温泉:火山帯に属する日本の地熱エネルギーを生かした地球からのサステナブルな恵み。(CASE:70/100)

▲「温泉」とサステナビリティ

私は家族とキャンプに出かけた帰りとスキーに出かけた帰りには、ほぼ必ず温泉に立ち寄って帰ります。キャンプは年に15回前後、スキーも同じくらい出かけますので、1年に30回程度は温泉に入る、そこそこのヘビーユーザーかなと思います。

日本人の生活とは切っても切り離せない「温泉」。火山帯に属する日本の地熱エネルギーを生かした、非常にサステナブルな地球からの恵みです。地表に降った雨が土壌にしみこんで地下水となり、この地下水が火山からのマグマ溜まりで温められたものが温泉で、断層から湧き出したり、ボーリングで掘り出したりすることで私たちが楽しむことができるようになります(温泉にはこのような火山性温泉の外にも、深層地下水型や、化石海水型なども存在します)。雨水が地下1000メートル程度までしみこんで地下水となるには、一般的に50年から100年の年月がかかると言われています。とても長い時間に思われるかもしれませんが、石油や石炭ができるまでの数億年のスパンと比較すると極めて短期で、利用する量を欲張らなければ持続可能に使い続けられる資源です。

温泉資源は入浴して楽しむだけでなく、地域において様々な活用をされています。植物を育てたり、調理に使ったり、雪を溶かしたり、観光施設に使ったりという活用方法です。温泉卵や温泉まんじゅうは、一度は食べたことがある方も多いでしょうし、温泉のそばの熱帯植物園やワニ園に行ったことがある方もいらっしゃると思います。エネルギー源としてもゼロエミッションでサステナブルな温泉を、もっともっと活用していきたいものです。

ちなみに、私の一押しの温泉は、志賀高原でスキーを滑った後にワンコインで入ることができる、長野県山ノ内町の「みやま温泉 わくわくの湯」です。

▲参照資料

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。

2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.labシニア・ディレクター 杉江周平

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

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