現代育児はプラスよりまずマイナスを
五感を育てる教室
非認知能力を育てる教室
社会性を育てる教室
そういったふれ込みのものは、
子どものために一生懸命な愛情たっぷりな親たちの心をいとも簡単につかみます。
ここでお伝えしたいことは、
五感も、非認知能力も、社会性も
「育ててあげましょう」
と大人が意図的に作ったカリキュラムの中では決して育たない
ということ。
たとえば
乳幼児がおとなしく座りいろいろなものを触らされ、五感の押しつけとでも言える状況や
親子でお行儀よくごあいさつの練習や
お友だちと遊ぶ練習なるものをしていたり
脳を育てる!と豪語する講師が発達を阻む育児グッズを使い回し‥
ブレーキをふんだままアクセルをふかしているような状況など
そのように子どものために一見よさそうな内容を打ち出す大人たちも、
善意であることに間違いはない。
人の悪意より、善意というのはときに事態をとてもややこしくする。
そして親子にとって本当に必要なことから遠ざかってしまい、育児がどんどん複雑にむずかしくなっているのが現代の構図だったりするでしょう。
本当に子どもの五感を育てたいならば、外で思いきり遊べばいいし、
社会性を育てたいならば、大人のジャッジなく自由に友だちと交わって遊べばいい。
生きていくうえでムダとも思える何気ないあそびや、どうしようもないことで笑いあうこと。
そういったことでこそ、体も脳も心も育っていくということを知らない
あるいは見失っている大人があまりにも多い。
まずは子どもが子どもらしく“自由に存在できる環境”を保障しよう。
それはもちろん0歳から。
たとえば
体をよじれないゆりかごに乗せなくても
座れない子をイスに座らせなくても
眠るときに赤ちゃんの両手をキュッと拘束しなくても
座布団の上にでもゴロンと転がしておくことが
何よりも赤ちゃんの発達をまもり促してくれますし、
年齢が上がるにつれて次々と習い事をふやすよりも、何をするわけでもない自由気ままに過ごす時間を大切にしよう。