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朝の助手、笑顔の報酬

 ゴミの日の朝は、何とも言えない緊張感が漂う。しかしその緊張も、最近では小さな助手が加わったことで、楽しいイベントへと変わりつつある。それは、まだ言葉を完全には操れない我が家の小さな英雄、息子だ。

 「オムツ無い無いしてー」という合図と共に、彼のお手伝いタイムがスタートする。使用済みのオムツを一つ一つ丁寧に運んでくれる息子。その小さな手が、一生懸命に袋を持ち上げる姿には、毎回心を打たれる。そして、それを見るたびに「やはりこの子は天才なのではないか」と、どうしようもない親バカ心が湧き上がる。

 この小さな仕事を終えると、彼は得意げな笑顔を見せる。その笑顔が、まるで「見ててよ、もっとできることがあるんだから」と言っているようで、私の心は満たされる。

 確かに、彼の行動はまだまだ不器用で、おむつを運ぶ小さな手は時にオムツを落とすこともある。しかし、その一生懸命さが、私たち家族の日常に小さな幸せを運んでくれる。彼のこの小さな努力が、いつの日か大きな自立へと繋がる第一歩だと信じている。

 ゴミの日の朝が、親子の絆を深める大切な時間になっている。彼が運んでくれるのは、ただのゴミ袋ではない。それは、家族の愛と信頼の重さを感じさせてくれる、かけがえのない瞬間なのだ。そして、この小さな日課を通じて、息子と共に成長していく喜びを感じる。今日もまた、彼の小さな成長に心から感謝する。

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