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五十肩「こころ」の治療

「五十肩ではなくて、何か他の悪い病気なんじゃないか心配なのではありませんか?」
鍼灸の先生、よくお見通しです。

肩に少し違和感が出てきた数か月前、整形外科でレントゲンと血液検査をしてもらい、骨の異常もリウマチなどの病気もないことを私は確認したのです。

それなのに「あの時よりもずっと痛いし、違う病気が発生したんじゃないか」と心配だったのです。

鍼灸の先生は言いました。
「心配な気持ちを持ち続けるのはしんどいでしょ?私は五十肩だと確信していますが、もし整形外科で検査をし直すことでかぼちゃさんの心配がなくなるなら、そうすべきだと思います。いろんな気を遣わないで、一番自分が安心できる方法を取りましょ。」

そして、
「かぼちゃさんは、食べ物では何が好きですか?」
と唐突に質問されました。

「え~っと、上等の梨とか栗とかが食べたいですが、安心して食べられるのはカボチャとかサツマイモとか…」

すると、
「かぼちゃさんがいちばん食べたい、上等な梨とか栗が売っていたら買いますか?」

「いえ、…そういえば最近買ってません」

「なぜですか?」と問われます。

「…なぜでしょう?せっかく買っても美味しくなかったら嫌だなと思うから、かな?」

「これからは、大好きな美味しそうなものがあったら少々高くても買って食べましょうよ。きっと美味しいですよ。」


五十肩と何の関係もない話なのですが、なぜか体が軽くなった気がしました。

帰りがけ、「今日のうちに必ず検査を受けに行くんですよ」と念を押されました。

夕方、再度整形外科へ。
またレントゲンを撮って、診察をしてもらいました。

「いわゆる五十肩の状態ですね」との診断。
やっぱりそうか。

整形外科の先生に、「肩の状態がどうなっているのか」「どういう姿勢で寝ると痛みが軽減されるか」「痛いときでもできるストレッチ」など教えていただきました。

「今はいちばん痛いときだからね。無理に動かしたりしないで、痛いときは我慢しないで鎮痛剤飲めばいいよ」とのこと。

何かの治療をしてもらったわけではないのですが、これから治っていく気がしてきました。

私が治すべきは、身体ではなくて気持ちのようです。
鍼灸の先生も、整形外科の先生も、私の気持ちを治療してくださいました。





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