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『べらぼう』第7回 感想文
第7回『べらぼう』は「大展開につなげる種まき」のような回でした。
1「吉原細見」誰が作る?
鱗形屋がつかまって、市中の地本問屋たちが集まります。
吉原細見はどこが作るか問題の話し合いです。
西村屋がしゃーしゃーと言いやがります。
「うちは蔦重ともつながりがありやすんで、うちでやらしてもらいます」
そこへ蔦重が登場。
「自分が版元になって作りやす」
風間俊介演じる鶴屋喜衛門、企み含みの鶴の一声(鶴屋だけに)
「蔦重の細見が倍売れたら版元にしてやる」
地本問屋のオヤジからは
「市中に吉原モンを入れるのは困る」との声。
鶴屋は
「倍売れませんよ」と悪い顔。
[ちょっと独り言]
「市中に吉原モンを入れるのは困る」??
え~ッと、市中ってなんだっけ?
そういえば第1回で、綾瀬はるか演じる九郎助稲荷がスマホをもって説明してくれていたなぁ。
確かこんなことを言っていたような…。
江戸市中とは江戸城周りの中心街。吉原はもともと市中にあったけれど、迷惑年(明和9年)の大火事で、江戸の郊外、浅草の北に移されて、新吉原となったのです。
そうか、江戸市中と吉原はだいぶん離れていたのですよね。
けれども浅草とはお隣りどうし、という感じか。
江戸市中の地本問屋としては、吉原モンと一緒にやりたくはなかったのか。
ふ~ん、格差社会(今も似たものだが)。
さて蔦重は「倍売る」手段を仲間たちと画策します。
「吉原のうちにいるモン」は強かった。
知恵を出し合い、手を出し合い、完成させます。
「懐に入れて持ち歩きやすい薄さ」「河岸見世まで入れ込む情報量の多さ」しかもそれを半値で作って半値で売る、という。
一方の西村屋。昔、細見を作っていたことがあるという、浅草の小泉忠太郎とともに、いい紙を使って綺麗な細見を作る。
[またちょっと独り言]
梅田の古本屋で、88000円で売っていた「吉原細見」。
版元 蔦屋重三郎
改め 小泉忠太郎
だった気がしてきました。
思い込みにより記憶が塗り替えられた可能性が高いですが…
もし、梅田紀伊国屋の横の古書店街を通って通勤通学などされている方がおられましたら、ショーウインドーの中に飾ってある「吉原細見」を確認してもらえませんか?
2 ラスボス 5代目瀬川襲名
そして「倍売る」ための決定的なラスボスが現れます。
花の井の5代目瀬川襲名!
襲名披露の日の「細見」は、べらぼうに売れるのです。
襲名情報は、花の井からそっと蔦重に伝えられます。
しかしその情報を聞いた蔦重は、花の井を心配します。
「瀬川は不吉な名じゃねぇか」
花の井は答えます。
「死んじまった4代目瀬川のねえさん、見受けがイヤでマブと添い遂げたかっただけなんだよ。わっちが幸運の名にしてやるんだ」
かっこいいです。
でも、心配。
次回予告に市原隼人さんが見えたのですもの…
市原隼人さんは鳥山検校役。
「検校」は盲人の最高位にある人。
鳥山検校は悪徳高利貸しとして知られていました。
高利貸しで得た莫大な金で5代目瀬川を見受けする、のかな?ドラマでも?
3 鱗形屋もどる
鱗形屋、お咎めが終わって帰宅。
何やらメラメラと燃えていましたね。
次回は「金々先生」発刊、かな?
次回、話が大きな展開を見せる予感♡