「桃太郎は盗人なのか?」を読んで…
私とこの本との出会いのきっかけは、2020年1月11日に放送された「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」でした。
この番組は、あることに知識の深い子どもが「博士」として出演して知識を披露してくれる、私も大好きな番組です。
その中で「桃太郎博士」として登場したのが、倉持よつばさん。
さぁ、みなさん「鬼」をイメージすると、どんな姿でしょうか。
角があって、地獄にいて、怖くて、強くて…という人がほとんどではないでしょうか。
では、桃太郎の鬼はいかがでしょう。
ほとんどの人は「悪いことをしたから桃太郎に退治されたんだろう」と思っているのではないでしょうか。
よつばさんは、そんなただのイメージから奥に進み、
桃太郎に関する149冊もの書籍を読み、
資料館に行き、
学芸員さんや著者の方とお話をして、
証拠をもとに謎を解明していきます。
この子のすごいところは、楽しく問題を解決していく姿勢。
次々現れる問題に対して探求心をもって調べ、考えていること。
問題解決の思考をもとに書くと
①問題提起「桃太郎は盗人なのか?」
②予想「悪いことをしたから桃太郎に退治されたんだろう」
③実験「桃太郎を読み比べてみよう」
④結果「桃太郎がなまけもの?鬼は自分のものを横取りされた?」
(ここから先は読んでからのお楽しみ。)という感じなのかな。
倉持よつばさんは2017年に「図書館を使った調べるコンクール」で妹のひまりさんと高速道路の現状を調べ、姉妹で優秀賞・NHK賞を受賞しました。
その副賞でもらった「空からのぞいた桃太郎」(影山徹、岩崎書店)の帯に「鬼だから殺してもいい?」と書いてあることに驚きました。また、福沢諭吉が「桃太郎は盗人だ」と批判していたことも知り、「鬼ケ島の鬼は悪者なのか」と疑問を持ち、調べてみたみたのがテーマ設定の理由なんだそうです。
この、テーマ設定の理由も素晴らしいし
今はネットでさまざまなものを調べられるけど、
本や博物館で調べていくのがいいなと感じました。
きっかけは、いつものところに転がっている。
それを探求するか、見過ごすか。
私も1日を大切にしようと思える素晴らしい本でした。
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