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「信じ抜くメンタル。」
今日のブログはこちら!
希少性を高めるには、「普通」に染まってはいけない。
その「普通」とは何かを考えたかったら読んでみて!
では、本題。
湯川秀樹著・「目に見えないもの」を読んだ。
日本初のノーベル賞に輝いた天才物理学者・湯川秀樹。
そんな彼が30代の絶頂期に書いたのがこの自伝書。
学ぶ喜びと他者への感謝の気持ちが随所に書かれていて、知的好奇心を持つこと・謙虚であることの大切さを改めて感じた。
こんな超良い人で超スゴい人の言葉をインプットできる本ってやっぱり最高のコンテンツだなと思ったね。
中でも詩で構成されている第三部が素晴らしかった。
ここを読むと、湯川教授のような「時代を切り拓く人」の条件が見えてくる。
「日食」という詩では、
未開人は日食があると何か地上にも凶事が起こるだろうと驚き恐れた。
われわれはこれを滑稽だと思う。
しかし、われわれはしばしば自分の身の上に何が起こるか、その瞬間まで知らずにいることがあるという点においては、未開人とあまり選ぶところはない。
近代物理学は、未来のことははっきりとわからないのが本当だという。
そうだとするとわれわれの未来に対する冒険はいつになってもなくならないと覚悟せねばならぬ。
しかしそこにこそ希望があるわけである。
と書かれている。
つまり、
未開人だろうが技術が発達した現代人だろうが明日すら正確に予測できない。
でも、その終わらない未知があるから冒険できるわけで、希望があるんだ。
と書いている。
次に「真実」という詩では、
痛切で複雑で予測できないのが現実。
でも根底には簡単な法則に従い調和しながら動いているのも現実だと書かれている。
そして最後に、
現実の背後に、より広大な真実の世界が横たわっていることに気づかないのである。
現実のほかにどこに真実があるかと問うことなかれ。
真実はやがて現実となるのである。
と締めている。
この二つの詩を読むと湯川教授は、
「未知な未来に希望をもって複雑な現実を冒険していれば、やがて真実が現れる」
この信念をもち研究を続けていたとわかる。
その結果が日本初のノーベル賞だ。
多くの人は、現実を複雑にとらえずぎて不安になり、背後にある真実に気が付けない。
そして、予測ができない未来に対して恐怖を感じ、未知を冒険できない。
でも湯川教授が書いているように、現実の根底はシンプルな法則で出来ているんだよね。
そして未知こそ希望なんだよね。
なにより大切なことは、自分の信念をそうだと信じ抜くメンタルだ。
だって昨日も書いたように、何が当たるのかわからないんだからね。
正解がない、自分で正解を作らないといけない宙ぶらりんの世界。
手数を出しても手応えがなく、このまま無意味に死んでいくんじゃないかと不安になる。
その虚無感の中闘っていかないといけないんだよね。
だから自分の信念をそうだと信じ抜くメンタルが必要なんだ。
そして湯川教授のように、自分の信念を信じ抜ける人こそ「時代を切り拓く人」の条件だ。
これは時代を切り拓く人だけじゃなく、モノと情報が溢れかえった現代を生きる人には共通して大切なことかもしれないね。