「生きているなら闘えよ。」
安藤忠雄著・「連戦連敗」を読んだ。
世界的に有名な建築家安藤忠雄が競技設計(コンペ)に何度も挑戦して何度も敗戦した中、何を学び考えてきたのか。
それを東京大学大学院の講義で伝え、講義内容をまとめたのがこの本。
安藤さんの本を読むのは2冊目で、以前読んだ「建築家・安藤忠雄」にも共通して学べることは「姿勢」だ。
生きる上で何を大切にしているのか?
仕事をする上で何を大切にしているのか?
安藤さんからこの思考と姿勢を学ぶことで気合が入る。
マジで気合が入ってない奴は全員読むべき。
なので、連戦連敗を読んで参考にするべきだと思った思考と姿勢を書いていく。
まず参考にするべき姿勢は仕事に対しての姿勢で、安藤さんはスケールの大きな社会性を常に考えていた。
ただ単に自分が創りたいものを創るのではなく、建築することで社会が議論や事件を起こせるようにと仕掛けていたんだ。
つまり、建築を通して社会に・人々に訴えていたんだよね。
その訴えが議論や事件を生み、結果的に多くの人の考えるきっかけを作った。
「創造の出発点において、批判精神と建築プログラムや条件を逸脱してでも枠組みを組み直すくらいの意気込みは絶対に必要だ。」と言っていて、
それを自分のマニュフェストにして社会に表明することが建築家の在るべき姿だと。
その批判精神と意気込みがあるから社会に訴える建築を創造できたんだ。
まとめると、安藤さんは批判精神を持ち、自分は建築(仕事)を通して社会に何が出来るか?を考え続けていたんだ。
スケールの大きなことではあるけど、この社会性のある考えは参考にするべきだ。
次に参考にするべき姿勢は学ぶ姿勢だ。
安藤さんは大学には行かず、設計事務所に弟子入りもせず建築を独学で学んだ。
学歴も蓄えも頼れる当てもないから、知識にとことん飢えていた。
だから、どんなに経済的に苦しくても、例え食事を一回抜いてでも、本だけには惜しみなくお金を使ったという。
それが知識になり刺激を受け希望にもなったという。
さらに読書だけじゃなく、旅をして実際の建築を観ることでも学んでいた。
そう、実際に体験して身体で確かめるという実体験でも学んでいたんだ。
安藤さんは、この実体験で学ぶことを若い人はあまりしていないという。
結局、自分の血肉となるものは身体で感じ取った肉体化された記憶だけなんだ。
そのためには頭だけの理解じゃなく、旅しながら体感することも必要なんだ。
お金を惜しまず本を読み知識を付けて、体感でも学ぶ。
この貪欲な学ぶ姿勢は真似するべきだ。
最後は生きる姿勢について。
連戦連敗というタイトルのように、安藤さんはコンペでは負け続けている。
ただ、その挑戦と負けは無駄ではないという。
なぜなら、負けたとしてもコンペへの挑戦は自分自身を発見する絶好の機会だからだ。
懲りずに挑戦を続ける理由は単純に立ち止まることが嫌いで、次があるならそこに可能性を求めたい。許される限り前へ進んで生きたいからだと。
学も金もなく、どんなに負けようが、どんなに逆境に立たされようが、信念を持ってそれを貫くために闘って生きていくとう姿勢は真似するべき。
その姿勢が自分自身を確立し、人間としての芯の強さになり、在り方になるんだ。
俺みたいな凡人は大抵のことは上手くいかない。
結果なんかすぐに出ない。
基本、負けまくる。
でも、それがどうした。
負けたら、学ぶしかないんだよ。また挑戦するしかないんだよ。