「直視する勇気」
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では、本題。
広瀬隆著・「日本近代史入門 黒い人脈と金脈」を再読した。
歴史やノンフィクション作品を数多く執筆する著書が書くこの本は、タイトルの通り明治から現代日本の歴史をしっかりと抑えることができる。
ボリュームはあるけど濃い内容になっているから、日本の歴史を知りたいなら必読。
俺はこの本を読んで、事実を直視する勇気って必要だなと思った。
というのも、この本で書かれているのは加害者側の日本の歴史だからだ。
学校教育では原爆被害者の敗戦国として日本史を教えられるけど、
どれだけ日本はアジアに侵略を仕掛け、野蛮な殺戮を繰り返してきたかは教えられない。
なんで原爆を落とされて敗戦にまで至ったのか?は詳しく教えられていない。
アジア侵略や戦争の敗因は、日本全体が軍国主義に傾いていたからで、
軍国主義に傾いた原因を探れば、カネと権力を独り占めした明治政府が原因だとわかる。
それなのに明治を、
維新の志士の活躍=明治維新=日本に自由な時代が到来=近代文明開化
のような認識を持つ人が多い。
でも開国をして近代化に着手したのは明治政府じゃなくて徳川幕府だ。
この間違いの原因は明治政府の権力者たちが自分たちを美化した記録が映画化やドラマ化されているからだ。
明治維新でおこなわれた廃藩置県なんかはホントひどい。
東京大空襲をはじめ、たしかにアメリカは無差別攻撃をしたけど、真珠湾で先に無差別攻撃をしかけたのは日本だ。
それに風船爆弾がつくられたことで、軍隊だけじゃなく日本の国民も何をするのかわからないほど危険と判断されてアメリカを怒らせた。
ポツダム宣言をすぐに受け入れていれば原爆だって落とされなかった。
なんで受け入れなかったかといえば、それまで日清・日露で勝って調子に乗っていたからだ。
日本が負けるはずかないと驕りカンチガイしていたんだ。
おそらくこんなこと教科書には書いてないんじゃないかな。
でも、こういった違う視点でモノゴトや歴史を観るって超重要なんだよね。
多角的にみれないと事実をハッキリ認識できないし、自分の意見や考えも育たないでしょ。
自分の思想が右でも左でもどっちでもいいけど、被害者側の日本と加害者側の日本の視点を知り、しっかりと事実を直視しなくちゃいけない。
もちろんこれは日本の歴史だけじゃない。
どんなことでも、自分の視点だけじゃなく、相手の視点に立ったり、第三者の視点になったりしてモノゴトをみないといけない。
一方通行の情報、偏った情報を見つづけても自分が偏るだけ。
テレビや新聞等のメディアは都合の良いように切り取られて偏っている情報なんだから、それを眺めていたらいつの間にか思考が偏ってしまうんだ。
それは自分にとっては不都合な視点かもしれない。
知りたくもなかったことかもしれない。
だけどそこから目を背けてはいけない。
排除したり、修正なんて以ての外だ。
事実をしっかり直視して受け入れることで、自分自身の考えるチカラが養われるんだ。
そしてそれが人生の指針となる。