【書評】ハンバーガーとは何か?
なぜ読んだか?
図書館の入り口で目に入ったので何となく手に取った。
ハンバーガーのファンでもなく、むしろ「ジャンクフードな食べ物」という印象が程度だが、なんとなくハンバーガー業界が気になった。
考えてみると「自分はハンバーガーというジャンルの知識は全くないな」と気付いたので、「試しに読んでみるか」という軽い感じで読み始めた。
そしたら意外と面白く、本を読み終わる頃には「今度の休みにハンバーガーを自作して食べてみよう」という計画まで立ててしまった。
面白かった箇所3選
1. ハンバーガー = ジャンクフードではない
自分もそうなのだが、ジャンクフードといえばハンバーガーとポテト、と思い込んでいた。
それは「高カロリーで栄養バランスが欠けた高塩分の食べ物だから」という理由である。
本の筆者によると、そうではないハンバーガーが存在しているらしい。
それが次に紹介する「グルメバーガー」と呼ばれるものである。
ちなみに、自分のハンバーガーの印象が悪いのは「スーパーサイズ・ミー」というファーストフードを目の敵にしたような映画の影響が強いが、筆者いわく「どんな食べ物でも摂取しすぎは良くない」とのこと。
確かにそうだな。
2. グルメバーガーとハンバーガー
ハンバーガーといえばファーストフードのイメージで、値段も300円前後の安さをイメージしていた。
しかもあの赤い背景に「M」の黄色い文が浮かぶロゴまで頭にチラつく。
そのハンバーガーと似て非なるものが「グルメバーガー」である。
グルメバーガーを簡単に説明すると
見た目や味のクオリティも高い
値段も高い(1000円オーバーも当たり前)
店主のこだわりによって設計・デザインされている
ほぼ自家製
つまり、ファーストフードのようなどこにでもあるハンバーガーではなく、その店でしか食べれないクオリティが高いハンバーガー、らしい。
(一応ハンバーガーの部類に属する)
グルメバーガーも色んな種類があるようだが、評価軸が味 or 見た目のインパクトで分かれている。
大体インスタ映えしそうなインパクトの強いものに目が行きがちだが、自分はそういうのは苦手だ。
食べ物は見た目で勝負するのではなく、味で勝負してほしい。
3. グルメバーガーの奥深さ
同じパーツでもビルドの順が違うと味の感じがまったく変わるらしい。
(ビルドとは組み立て方みたいな意味)
例えば、ミートパティをハンバーガーの下部に配置した場合、
・食べた時に肉の食感が口の中に飛び込んでくる
・舌にまっさきに肉の味が伝わり、肉の印象を強く与えることができる
という効果がある
次に、ミートパティを上部、野菜を下部にに配置した場合、
・味の淡い野菜が口に入ってから、味や存在感の強い肉にたどり着き、肉の味がマイルドに感じられる
・味の混じり合いをしっかり実感できる
このへんは店主のこだわりが現れるため、どちらがいい、という正解はない。
さいごに
何気なく取った本でここまで楽しめたのは初めてかも。
グルメハンバーガー業界は奥が深そうで、自分も楽しめそうだな、と感じた。
なにより、ハンバーガーのイメージがだいぶ変わった。
(でもマク◯ナルドには行かないと思う)
もしお店で食べるなら、ちゃんとした野菜と肉が挟まったグルメバーガーを選びたい。
そして食べる前に、この本から得た知識でハンバーガーを観察してみたい。
自分「ミートパティがこの位置にあるということは、食べた時のインパクトと店主のこだわりが…」
嫁「いいから食べなよ」
そのうち、グルメバーガーにハマってお店巡りしてるかもね。