深紅の薔薇罪(バラ摘み)【詩】
頭の中がお花畑、そう美しいうつくしいお花畑だから、すべての季節の花弁がところ狭しと詰まっているの。そのなかからとびっきりきれいな真紅の薔薇を100本、きみにプレゼントしたいんだ。絶対にその肌に、指に、身長にぴったりお似合いに違いない、想像だけで華やぐもの。でも、赤く美しいその分、トゲはおおきく鋭くて。まだそのトゲの処理が上手くできないの。すべて綺麗に取り除こうとすれば自分の手を刺したり、花のかたちを乱してしまったり。きみにはトゲ1本もみせてはならない、だってあまりにもその笑顔に似合わないから。キラキラと永遠の流星を誇るその笑顔に、似合わなさ過ぎるから。だからわたし、もっと向き合うわ、このトゲと。わたし自身のトゲと。不器用なわたしには難しいことだけど、きっと明日には薔薇はより一層うつくしく成長して、はやくきみにあいたいって顔、してるんだから。意外と幼くてとっても可愛らしい顔つきよ。
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