SUICIDE-SEASIDE-GIRL💙【詩】

シーサイドはスーサイドの1秒前に似てる。海は危ない、津波が危ない。もうすこし深く行けるでしょって1秒甘えたその瞬間、足元を掬われ、波に飲まれる。 わたしは海辺の少女。寄せては返し、またこちらに寄せる不埒な白波の先端を、正死の境い目をふわり舞う、死なない少女。seaside girlは、白波のその輪郭をちいさな爪の足先でなぞり、死–side lineのギリギリで、危なっかしく踊る、跳ねる。にこにこ柔い笑顔で楽しそうに。あの屋上のフェンスを越えたアスファルトの数センチの感覚で、うつくしく狂クルッと舞う。踊り慣れて皮膚が分厚く固くなった足裏にたくさん砂をつけながら、白波と戯れ遊ぶ、あそぶ、あそぶ…………夕方の鐘を聴いた後も日が沈みゆくすぐ隣で、波打ち際の輪郭を探す。seaside girl はsuicide lineのギリギリ陸地側、極限まで海に近い場所で思い切りスキップをし、狂くる狂くる廻りつづけ、舞いつづける。seaside lineのその向こうに拡がる果てない深みの恐怖をたった1人で知りながら。 海辺の少女は、永遠の呼吸と孤独のみを味方にし、海岸線をあそび続ける。いつまでも、いつまでも。

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