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【旅行記】ヨーロッパを野宿で貧乏旅行

今回はとある旅行記を読んだ感想です。

時代は90年代。当時は狂牛病が流行っていたり、EU発足前なのでユーロではなく、ドイツではマルクが使われていたりと、当時のニュースを思い出しながら読むことができました。

10代後半と20代後半の男性2人による貧乏旅行です。

資金は15万円で、1ヵ月でヨーロッパを横断するという極めて厳しい制約を課しており、寝るのは列車の中か野宿です。
言うまでもなく、外国で野宿をするのは大変危険です。
事実、2人はバーグラーと呼ばれる夜盗に何度か襲われかけています。

食事もとにかく腹を満たせればいい的なもので済ませます。
基本はパンにツナとか肉とかを挟んだもの、たまに中華料理店に行ってチャーハンをテイクアウトしたりして食べます。

こういう無茶な旅行ができるのは若いうちだけですが、それにしたってさすがに海外で野宿とはぶっとんでます。
自分が大学生の時にこの企画をやりたいかと聞かれたら、間違いなくやりたくないと答えます。

アメリカの9.11の同時多発テロ事件が起こるよりも前の話なので、時代も今より緩かったのかもしれません。
今同じことをやろうとしても多分無理でしょう。
ちなみに2004年にマドリードで、2005年にはロンドンでテロ事件が起こっています。

挿絵1
挿絵2

当たり前ですがスマホなんてものはなく、電子メールもまだ一般的ではありませんでした。情報源は紙のガイドブックのみです。
2人は旧ユーゴスラビアを通過してギリシャに移動しようとしますが、テロによって路線が爆破されてしまい、迂回ルートを通ることになります。

おそらく旧ユーゴスラビアで内戦が行われていた時期ですね。

2人はオーストリア日本大使館で「ユーゴスラビアを通過するのはやめておけ」と注意喚起されています(そりゃそうだ)。
おかげでマケドニア国境付近では迷彩服を着た女性に小銃を突き付けられるという、とってもスリリングな体験をします。

ナポリの駅前で野宿をしようとしたところ、植え込み付近に大量の注射器の使い捨ての残骸を発見します。
辺りを見渡すと、あきらかに薬物の影響を受けている人間がいます。
さすがにこの時ばかりは2人とも野宿することを断念しました。

海外旅行でお腹を壊すのというはよくあることです。
食べ慣れない食事や不衛生な環境が原因で、腹痛に見舞われたという話をよく聞きます。
著者も旅の途中で腹痛に見舞われる場面がありますが、大事に至らなかったのは幸いだったでしょう。


同じ著者の別の本の挿絵もご紹介いたします。
(挿絵の掲載は、著者ご本人様より許可を得た上で行っております)

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