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インストラクター必見!骨盤前傾を促す運動療法の優先順位!

こんにちはPT、ピラティスインストラターの飯沢です!


今回の記事は骨盤前傾をさせるには腸腰筋、多裂筋以外にはどのような要因が必要になってくるのか?というお題で記事を書いていこうと思います。


臨床的な内容になっているので是非最後までみてください!


骨盤を前傾には腸腰筋や多裂筋が必須になるのはわかると思いますが、ある程度感覚をつかめたら、大殿筋の求心性収縮、腸腰筋の遠心性収縮が最終的にはポイントとなってくることを記事にしていこうと思います。


大殿筋って骨盤後傾させる筋だけど、この人なにを言ってるんだ?ww


このように思う方をいるかもしれませんが、最後までみていただけると納得していただける内容になります。


では、いってみよーーー!


大殿筋の作用


大殿筋の作用としては・・・

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股関節の伸展

股関節の外旋

他にもありますが、骨盤の前傾には股関節伸展作用が特に重要になってきます。


股関節の屈曲角度や、繊維別によって作用は変わりますが、今回はそこには焦点を当てず、骨盤前傾にフォーカスしていきます。


スウェイバック姿勢と大殿筋


スウェイバック姿勢を例にして考えていくと・・・・


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骨盤後傾し、大腿骨は相対的に伸展されています。
(大腿骨を軸として骨盤が後傾されている状態となります)


これは考えたときに大殿筋が作用して股関節伸展しているか?と言われると、そのような解釈ではなく抗重力位で保持できないため、骨盤が後傾してしまっていると考えるのが無難です。


スウェイバック姿勢と骨盤前傾

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骨盤前傾ができない理由として・・・


・ハムストリングの柔軟性
・腸腰筋や多裂筋の機能不全
(これ以外にも原因はあります)



この2つに目がいきがちになりますが、これらの運動療法だけを行っただけで、骨盤前傾の感覚を掴むことはできるかもしれませんが、歩行動作や股関節運動を伴うムーブメントして活用することは、また別問題となります。


骨盤大腿リズム


骨盤大腿リズムをサラッと復習しましょう!


股関節屈曲

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めちゃくちゃ簡単です。


股関節屈曲していくと骨盤後傾と腰椎屈曲が伴ってきます。


股関節伸展

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屈曲とは逆パターンで・・

股関節伸展していくと骨盤前傾と腰椎伸展が伴ってきます。



今回重要になってくるのが・・・

股関節伸展に伴う骨盤前傾と腰椎伸展です。



臨床に生かす骨盤大腿リズム


骨盤単独での前後傾の可動域をチェックも大事ですが、股関節屈伸の可動域を確実にチェックしていく必要があります。股関節をフルで屈伸できないことで、骨盤や腰椎の運動も制限されていることは確実です。


臨床をしていて高齢者、若者でも股関節伸展をフルでできる人ほとんどいません。そのため、上記にに記載しているように、骨盤や腰椎の動きに制限が見られ、結果として体を動かすパターンが少なくなってしまい、ストレスが一定の部位にかけるパターンしか分からないため疼痛につながる可能性があります。


股関節伸展をフルで動かせないことによって・・・

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股関節伸展考えらえる代償動作

体幹の回旋
骨盤の回旋
腰椎の伸展
リブフレア
股関節外転

などなど・・・

様々なパターンで代償してしまった結果、代償動作での運動パターンが身につき過度に腰椎を伸展させてしまう、過度に骨盤を捻ってしまう。これが当たり前の動きだと脳が認知してしまいます。

結果として骨盤の歪みや腰部の張りなどにつながる可能性があります。


挙げていくとキリがありません!


プランク姿勢のような姿勢であれば重力の影響を受けながら股関節の伸展を促しているため、難易度は高くなっており、上記以外にも様々な代償動作がみられる可能性が高いです。


あえて難しいレベルでエクササイズを行うことで代償動作がどこに現れやすいのか?評価として使用することもできます。


上記に記載したような代償動作が見られている時点で股関節をフルに伸展できていないことは確実で、同時に骨盤前傾もフルで動かせていないことが考えられます。


運動療法の考え方


スウェイバック姿勢のような骨盤が後傾している場合であれば、腸腰筋や多裂筋で骨盤の前傾感覚を促す。骨盤前傾が保てるようになってきたら股関節を伸展させる(腸腰筋の遠心性、大殿筋の求心性)連鎖として骨盤の前傾を更に促すことができるということです。


このときに・・・

腹部が安定しない状態で行うのはNGであって腹部が安定して腰椎の柔軟性がある状態で行わないと、腰椎の過剰な伸展が起きてしまうため過剰なストレスがかかってしまいます。


そのため・・・・

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第1優先としてチャイルドポーズなので呼吸でしっかり吐き切るような感覚を掴み、腹部の安定、腰椎の柔軟性を獲得することが大切になります。



まとめるとこんな感じです!

①チャイルドポーズなどの姿勢で息を吐き切る感覚を覚える
②腸腰筋や多裂筋での骨盤前傾感覚を掴む(ハムなどの制限因子も確認)
③ある程度の骨盤前傾ができてきたら股関節伸展可動域の獲得

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私の経験上の話にはなりますが、この順序で行うことで骨盤と腰椎をコントロールする感覚を掴めてくるクライアントさんがかなり多いです。


最終的には・・・


腹部が安定した状態での股関節伸展ができることが重要で、股関節伸展に連れて骨盤の前傾も伴ってきます。(お腹抜けるのはNG)
股関節ニュートラルからの股関節伸展では大殿筋すると言われており、腸腰筋を伸ばしながら使う感覚、大殿筋の求心性収縮が重要になります。


いきなり・・・

骨盤がねてるから起こす練習をしましょう!(腰椎伸展などで代償)
股関節伸展制限があるから股関節伸展の訓練!(腰椎伸展などで代償)


運動療法のやり方はなんでも良いと思いますが、運動療法ではある程度の優先順位は必要であり、いきなりすっ飛んだエクササイズを行うと代償動作でなんとか体を動かそうとして怪我につながるのでNGです!



よかったら是非臨床に生かしてみてください!



今後もpilates、ピラティス、トレーナー、若手PT向けに記事を書いていくのでよろしくお願いしまーす!


質問があればインスタグラムのDMからメッセージしていただけると返信させていただきます!
https://www.instagram.com/tefinta.09/?r=nametag


待っててね〜!



理学療法士
PHIピラティスインストラクター

飯沢柊哉


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