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高性能Jogシューズばかりを使って起きたこと
前回は「厚底シューズの弊害」という記事を書きましたが、これに関連して半分実験を兼ねて2023年は高クッションシューズばかり履いていました。厚底レーシングシューズが足首周りの筋力を使わないのであれば、その筋力を強化する必要性は薄いため、高クッションシューズで脚を守りつつJogのペースを上げ、心肺機能を集中して強化することが走力アップにつながるのではないか?という仮説を立てたのです。
さらに、心肺機能の強化に加え、股関節周辺の筋トレにも並行して取り組みました。厚底シューズを使う上では以前よりも股関節の重要性が増していると考えられているからです。
ところが、走力は低下の一途を辿りました。心肺機能や股関節の強化による上昇幅よりも、足首周りの筋力の弱体化のほうが走力に大きく影響してしまったのです。
私はJogで厚底レーシングは履きません。それでも足首周りの筋力が低下したということは、高クッション&高反発な高性能Jogシューズは厚底レーシングシューズに近い特性を持っていると言えます。また、厚底レーシングシューズを使うにしても、足首を固定して起こし回転を制御する筋力はある程度は必要、ということも分かりました(詳細は「厚底シューズの弊害」を参照)。
つまるところ、裸足や薄底で脚(足)の機能を強化することは薄底時代から言われてきましたが、厚底レーシングシューズを使う場合でもそれはある程度は有効だと考えられます。その度合いについてはまだ研究の余地がありますが、何事もバランスよく強化することが大切なのかもしれません。